ポルノ・買春問題研究会
論文資料集10
2010年度の論文資料集10号。詳細はこちらより
 
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トップ  >  ポルノ被害ワークショップに50人が参加
2003年6月8日、私たちの会は、6月7?8日に開催された2003年日本女性学会全国大会の一企画として、「ポルノグラフィ被害を考える」と題してポルノ被害に関するワークショップを開催しました。このワークショップには約50人が参加し、活発な議論が行なわれました。
 この企画は、今年実施したポルノ被害に関するアンケート調査の結果にもとづいて、とりわけドメスティック・バイオレンスとポルノ被害との関連を明らかにすることを目的としており、ポルノに関する被害と加害についての認識を参加者相互に深め合うことができました。
 報告者としては、まず会のスタッフメンバー3名がそれぞれ報告を行ないました。まず1人目の報告者は、会の設立の経過と趣旨、これまでの活動の概観と、今回のポルノ被害調査にいたる過程、問題意識について報告しました。2人目の報告者は、アンケートの全体像について具体的な数字を交えながら報告し、ポルノ被害の実態を浮きぼりにしました。3人目の報告者は、アンケート調査の中で浮かび上がってきた、ドメスティック・バイオレンスとポルノグラフィとの密接な関係に焦点を当てて、ポルノがDVの重要な手段となり、またその動因にもなっていること、さらには、ポルノグラフィがもつイデオロギー的作用ゆえに、ポルノを使ったDVがドメスティック・バイオレンスとして目に見えないものにされている状況を明らかにしました。
 以上の3人の報告者に続いて、今回のアンケート調査に協力していただいた斎藤佐知子弁護士に、実際の相談・弁護活動から見えてくる、家庭内で女性が受けているさまざまな形態の被害とポルノグラフィとの関係について具体的な話をしていただきました。
 以上のアンケート調査と報告からみえてきた被害の深刻さ――ドメスティック・バイオレンスとポルノ被害との関連性、盗撮・ポルノコラージュとポルノ被害、ポルノ制作の過程で生じるポルノ被害、ポルノが生む性犯罪――を中心とする報告と討論を通じて、全体としてポルノグラフィが、女性への人権侵害であるという認識への共感が得られたことで、大変意義深いワークショップとなりました。
 討論の概要としては、今後、当事者にとって危険のない形でどのように被害を語ってもらうことができるのかが課題となるとの重要な指摘をはじめ、痴漢冤罪ばかりを大きく取り上げて痴漢の実態を見ようとしないメディアへの批判、性犯罪の問題を曖昧にしようとするさまざまな言説への批判をおこなっていく必要性、外国人女性が強いられている売買春の深刻な現状などについての発言がありました。さらに、インターネットやデジタル・カメラ、携帯電話などの急速な普及が犯罪の温床となっている現実に触れ、不特定多数へポルノが送られてくることへの問題化が不可欠であること、「児童ポルノ」、「殺人ポルノ」への戦慄と恐怖、怒りなども語られました。
 また、ポルノが「女性への暴力」であるという事実であるとともに、同性愛者間のポルノによる暴力を見落とすことがあってはならないという趣旨の意見が出され、まさに「女性に対する性暴力」を問題化する中で明確にしていくべき大きな課題として、その重要性が確認されました。
 今回、調査協力を寄せていただいた女性弁護士から、現場からの声として、会の依頼を受けいくつかの判例をもって参加されたことも、重要な柱のひとつとなり、「盗撮」や「のぞき」などに対する社会の甘い風潮が、そのような犯罪を助長しているという点に言及し、ポルノ視聴は単なる趣味の範疇ではないのだ、との説得力ある発言をおこないました。
 今後の課題を模索していく上での貴重な場となったことと、参加者への感謝を記したいと思います。
被害事実をご存じの方は、情報をお寄せください
ポルノグラフィによる人権侵害は想像よりはるかにたくさん生じていると考えられます。例えば、市販されているポルノ・ビデオからは、制作過程ですでにひどい人権侵害が行なわれていることを見てとることができます。

私たちは、ポルノグラフィによる被害を防止し被害者を支援する制度づくりをめざして、ポルノグラフィによる人権侵害の実態を明らかにする活動に取り組んでいます。被害事実をご存じの方は、どのような情報でもかまいませんので、研究会までお寄せください。
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