ポルノ・買春問題研究会
論文資料集10
2010年度の論文資料集10号。詳細はこちらより
 
メニュー
 
Google検索
 
最新 << 1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   >>  最初

ポルノ被害 : 女優売春も…AV業界「アングラ化」の実態 摘発相次ぎ

日時: 2017-10-29  表示:59回

夕刊フジ 2017.10.17 11:40

 アダルトビデオ(AV)業界が岐路に立たされている。無修正動画の配信や出演強要で制作会社やプロダクションが摘発される事案が相次ぐが、「警察当局の狙いはAV内での本番行為そのものを禁じることにある」(捜査関係者)との指摘も。廃業が相次ぐ一方、女優に売春させるなど「アングラ化」する業者もいるという。(夕刊フジ)

 「いつパクられても不思議ではない。毎日、気が気でないですよ」

 あるAV制作会社の関係者はこう声を潜める。この会社は設立から10年超の老舗。過激な性表現をウリとする無修正動画サイトも運営している。

 「サーバーや会社の拠点は米国や東南アジアに設置し、捜査当局の対策はバッチリのはずでした。ところが今年に入って雲行きが怪しくなってきた」(先の関係者)

 昨年以降、AV業界を標的とした集中取り締まりが進み、今年3月には、警視庁が大手無修正動画サイト「カリビアンコム」を運営するグループ社員の男をわいせつ電磁的記録等送信頒布容疑で逮捕した。

 カリビアンはサーバーを米カリフォルニアに設置することで合法性を主張していたが、当局は配信する無修正作品が日本国内で撮影されていた点に目をつけ、日本の法律を適用した。

 これに危機感を募らせているのが、前出の動画配信サイト関係者だ。

 「一部に海外で撮影・編集されたものもあるが、ほとんどが東京都内のスタジオで制作されたもの。しかも作品の制作から配信まで自前で行っているため、摘発のリスクはより高い」という。

 関係者によると、同サイトの運営をめぐっては国税当局も注視しているという。

 業界への取り締まりを強める捜査当局の狙いは何なのか。警視庁の捜査幹部の1人は「最終的な目標は、本番行為そのものを撮影させなくすること。日活ロマンポルノや初期のソフトなAVぐらいの表現のレベルにまで戻したい」と明かす。2020年東京五輪に向けて“浄化”を図る狙いも透けてみえる。

 こうした動きを受け、昨年以降、摘発や行政処分を受けることを恐れてAV業界から手を引く関係者も後を絶たない。その一方で“地下”に潜ることで生き残りを図る業者も出始めている。

 「AVだけで稼げなくなった一部の業者は、交際クラブや風俗店と提携して女優に売春させるなどの違法行為に手を染めるようになってきた。会社としての表立った活動を止めて暴力団などの反社会的勢力との関係を深めていく者もいる」と関係者は明かす。闇は深くなるのか。

ポルノ被害 : 「レイプ動画で興味」女性にわいせつな行為 (4601.09.26)

日時: 4658-11-24  表示:147回

日テレニュース 2017年9月26日 21:43

 女性をナイフで脅し下着を奪いわいせつな行為をしたとして、35歳の男が逮捕された。男は「ネットでレイプの動画を見て興味を持った」などと供述しているという。

 警察によると逮捕されたのは、ビルメンテナンス会社の作業員、****容疑者で今月2日の夜、さいたま市緑区の路上で帰宅途中の30代女性をナイフで脅して、下着を奪いわいせつな行為をした疑いが持たれている。警察の調べに****容疑者は「ネットでレイプの動画を見て興味を持ちレイプをしたくなった」と供述している他、他にも2件同じような手口で犯行に及んだという趣旨の供述をしているという。

 また自宅からは縄などが押収され、警****容疑者があらかじめ道具を用意して、犯行を繰り返したとみて調べている。

ポルノ被害 : <成人雑誌の陳列対策>表紙にカバー、千葉市事業が難航

日時: 2017-09-06  表示:211回

千葉日報 2017/9/6(水) 10:00配信

 成人向け雑誌をフィルムで包み、扇情的な表紙を見えなくする−。千葉市がコンビニで実施する陳列対策のモデル事業が、難航している。予定していたセブン−イレブン12店舗に断られたためで、別の複数社と交渉中だが、見通しは不透明。市民アンケートで7割を超す賛成がある一方、表現の自由が妨げられると反対の声があり、1自治体、1企業が軽々に判断できない側面がある。

◆配慮、十分でない

 市の陳列対策は、子どもへの配慮と2020年東京五輪・パラリンピックを見据えたイメージ向上策の一環。「現状(の販売方法)は国際的な感覚に照らして疑問を持たれかねない。既に一定の配慮はされていると思うが十分ではない」。今年2月、熊谷俊人市長はこう説明した。

 千葉県青少年健全育成条例で一般誌と分けて陳列するよう定めている雑誌が対象で、市は表紙を覆うフィルム4200枚の購入費など約39万円を予算化。8、9月をめどに約2カ月間試行的に実施し、店舗の意見を聞いて本格実施を検討する予定だったが、セブン−イレブンを運営するセブン&アイ・ホールディングスから“拒否”された。

 千葉日報社の取材に同社の広報担当者は「(市が発表した時点で)正式な話はなかった。後日(社名を公表したことについて)市から謝罪をいただいたが、対応できないと伝えた」と回答。しかし、陳列対策を“拒否”した理由については明言を避けた。

◆表現の自由は…

 同様の取り組みは、大阪・堺市が昨年3月からファミリーマートの一部店舗で実施している。市内全店へ拡大しようと、市は本年度当初予算に80店舗で実施する経費を計上したが、12店舗にとどまっている。

 予定の80店舗で実施できていない現状に同市市民協働課は「広げていくには工夫が必要」と述べるにとどめ、こちらも成人向け雑誌へのカバーが拡大しない理由について言葉を濁す。

 背景には、憲法21条が保障する「表現の自由」がありそうだ。

 日本雑誌協会などは昨年、「公費を使った過剰な規制。表現の自由が妨げられる」と、同市へカバーの解除を求める声明を提出した。千葉市も同協会から見解を伝えられたが、市健全育成課は「フィルムを手でずらせば表紙を見られる。表現の自由の侵害には当たらない」とする。

 現場の反応はどうなのか。あるコンビニ関係者は「表現の自由がある中、業界全体で考えなければいけない問題。個別の社で応えるのは難しいのでは」。対応に苦慮している実情がうかがえる。

◆市民は好意的

 陳列対策へ市民の反応は好意的だ。市が5月に行ったWEBアンケートでは、回答者650人中74・8%に当たる486人が賛成。反対は4・8%にとどまり、どちらとも言えないが20・5%だった。

 賛成の理由は▽成人向け雑誌をコンビニで販売してほしくない▽子どもに見せたくない▽誰もが利用する場所なので配慮が必要−など。反対意見は▽気にしすぎ▽個々の営業モデルを阻害する▽青少年の犯罪や非行につながるとは思えない−などがあった。

 同課はアンケート結果などから「店にとってもイメージアップにつながり、メリットはある」と強調。本年度中には陳列対策を開始したい考えで、実施店舗が決まれば、フィルムの色などの詳細は店側と調整した上で決めるという。

ポルノ被害 : 「ロリコンAV参考に」小学生5人の体触る 大阪府警、

日時: 2017-06-11  表示:352回

産経 2016.10.20 20:07

 小学校低学年の女児の体を触るわいせつ行為を繰り返したとして、大阪府警捜査1課は20日、強制わいせつ容疑などで、神奈川県小田原市前川、契約社員、佐****容疑者(37)を逮捕・送検し、6人の女児への被害を裏付けて捜査を終えたと発表した。

 同課によると、***容疑者は下校途中の制服姿の女児を狙って尾行。自宅マンションに入ったところで「おじちゃん、ちょっと変なことするけどごめんな。お母さんに言ったら、えらいことになるで」などと声をかけて階段の踊り場に連れて行き、わいせつな行為を繰り返していたという。

***容疑者は「ロリコン系のアダルトビデオを見て参考にした」と踊り場を選んだ経緯を説明。「20代のころ、本で裸を見て小学校低学年の女児への性欲に目覚めた」と供述しているという。

 送検容疑は、昨年10月〜今年7月、府内の複数のマンションで、6〜9歳の女児6人にわいせつな行為をするなどしたとしている。6人のうち1人は逃げ出して被害はなかった。

ポルノ被害 : 成人向け雑誌にカバー 千葉市、今夏コンビニで試行 (2017.0

日時: 2017-03-14  表示:654回

千葉日報 2017年3月12日 19:35

 千葉市は、市内のコンビニ約10店舗で、成人向け雑誌をフィルムで包み表紙を見えなくする試みを行う。8〜9月ごろに実施予定で、2020年東京五輪・パラリンピックを控え、外国人観光客からのイメージ低下を防ぐほか、子どもの目に触れる機会を減らす狙いがある。

 市によると、県青少年健全育成条例で販売時に一般雑誌と分けて陳列するよう求めている雑誌が対象で、雑誌名は見える状態にする。試行後、店舗や市民の意見を踏まえて本格実施するか検討する。17年度予算案にフィルムの購入費など約39万円を盛り込んだ。

 熊谷俊人市長は「現状(の販売方法)は国際的な感覚に照らして疑問を持たれかねない。既に一定の配慮はされていると思うが十分ではない」と話している。

 堺市は昨年3月からファミリーマートの一部店舗で同様の取り組みを実施しており、将来は市内全店に広げたい考え。日本雑誌協会は「公費を使った過剰な規制で、表現の自由が妨げられる」として堺市に解除を求めており、千葉市にも協議を求める方針という。

ポルノ被害 : 女性を「AV女優」として紹介容疑 2人書類送検 大阪 (

日時: 2017-02-28  表示:573回

朝日 2017年2月27日17時40分

 女性をアダルトビデオ(AV)女優としてプロダクションに紹介したとして、大阪府警は27日、大阪市浪速区敷津東2丁目の元スカウトの男(21)ら2人を職業安定法違反(有害業務職業の紹介)の疑いで書類送検し、発表した。容疑を認めているという。

 保安課によると、2人は昨年7月ごろ、大阪・ミナミの路上で女性(当時24)に声をかけ、AVに出演させる目的でプロダクション「クローネ」(東京都目黒区)に紹介した疑いがある。男は風俗店などに女性を紹介するスカウトグループ「絆」に所属しており、同グループの捜査の中で容疑がわかった。

 府警は、法人としてのクローネと社長(32)ら2人についてもAV制作会社に女性を派遣した労働者派遣法違反の疑いで書類送検。女性は約3カ月で15本のAVに出演していたという。

ポルノ被害 : AV出演強要問題は深刻な犯罪 人権団体HRN (2017.02.27)

日時: 2017-02-28  表示:578回

日刊スポーツ 2017/2/27(月) 9:58配信

 女性が意に反したAV出演を強要される「AV出演強要問題」。被害者支援団体に寄せられる相談は年々増えている。

 昨年3月にAV出演強要問題の調査報告書を公表した国際人権団体「ヒューマンライツ・ナウ(HRN)」では再発防止に向けた規制強化を国に求める提言を行っている。事務局長の伊藤和子弁護士には被害女性たちから、ビデオ販売の差し止め依頼などが寄せられているという。伊藤氏は「1件でも深刻な人権侵害であり、防止する仕組みを作るべきだ」と訴える。

 伊藤氏は、AV出演の強要について「刑法の人身売買罪も適用すべき深刻な犯罪」と指摘する。昨年8月にはAVの業界団体「知的財産振興協会(IPPA)」に、意に反した出演の禁止、違約金請求の禁止、真実を告げないスカウトの禁止、本番の禁止などを要請している。

 法規制をめぐっては、表現の自由の議論もあるが、伊藤氏は「出演強要の被害者は表現の前段から被害に遭っており、表現者ではない。強要被害の上に成り立つ表現の自由が野放しでよいということは公共の福祉に照らして、あり得ない」と話している。

 国際人権団体のHRNでは国内企業が海外に置いた生産拠点での人権問題にも取り組む。伊藤氏は「別の業界では海外の工場での問題であっても、問題を指摘してからすぐに第三者委員会が立ち上がることが多い。AV業界は反応がにぶいと言わざるをえない」とも話した。

ポルノ被害 : 犯行をスマホで撮影 医師ら3人“少女乱暴” (2017.02.17)

日時: 2017-02-17  表示:621回

テレビ朝日系(ANN) 2/17(金) 11:55配信

 東京・大田区のマンションで、酒に酔った少女を集団で乱暴したなどとして逮捕された医師ら3人が乱暴する様子をスマートフォンで撮影していたことが分かりました。

 船橋中央病院の医師・XXX容疑者(31)と慈恵医大病院の医師・XXXX容疑者(31)ら3人は去年4月、大田区のマンションの一室で、酒に酔った10代の少女を集団で乱暴した疑いなどが持たれています。その後の捜査関係者への取材で、少女を乱暴する様子をXX容疑者らがスマートフォンで撮影していたことが分かりました。XX容疑者は他にも6人の女性に対する準強姦の疑いなどで逮捕されていて、その際、罰ゲームと称して女性に大量に酒を飲ませて乱暴していたということです。警察はXX容疑者らが計画的に犯行に及んだとみて調べています。

ポルノ被害 : 性的行為の撮影要求26.9%=モデル、アイドル契約後に―

日時: 2017-02-09  表示:517回

時事通信 2/8(水) 18:46配信

 内閣府は8日、「若年層を対象とした性暴力被害等の実態把握のためのインターネット調査」の結果を公表した。

 それによると、モデルやアイドルの勧誘後に契約したことがある人は7.7%。このうち、契約時に聞いていない、または同意していない「性的な行為」などの撮影を要求されたとの回答が26.9%に上った。

 内閣府が若い女性の性的被害の実態調査を行うのは初めて。調査は昨年12月9日〜21日にインターネットで実施。全国の15〜39歳の女性2万人に事前調査を行い、勧誘または応募の経験があると答えた2575人から回答を得た。内訳は10代が515人、20代と30代がともに1030人。

 契約後に要求を受けた人に、具体的な要求内容を複数回答で尋ねたところ、「水着や露出度の高い衣服を着用した状態での撮影」が58.5%で最多。以下、「水着などの一部または全てを脱いだ状態での撮影」35.8%、「性行為の様子の撮影」22.6%、「胸や性器を触られる様子の撮影」20.8%の順となった。

 実際に要求に応じたとの回答は32.1%だった。その理由(複数回答)については、「お金が欲しかったから」が35.3%でトップ。「『契約書に書いてある』と言われたから」が29.4%、「多くの人に迷惑が掛かると言われたから」が23.5%と続いた。

ポルノ被害 : <AV問題>搾取される“女優” 支援団体に聞く・下 (201

日時: 2017-02-09  表示:560回

毎日新聞 2/9(木) 11:00配信

 「アダルトビデオ(AV)への出演を強要された」と訴える人らの相談支援を行っている民間団体「ポルノ被害と性暴力を考える会(PAPS)」の中心メンバー、金尻カズナさん(35)と、同会世話人で「AV出演を強要された彼女たち」(ちくま新書)の著者でもある宮本節子さん(73)は、こうした被害を生まないために「男女格差が当たり前になっている社会のありようを見直す必要がある」と口をそろえる。

 一方、AVそのものや業界で働く人々に対しては「否定しない(金尻さん)」「おとしめるつもりはない(宮本さん)」とも強調。宮本さんは「演技者が成長できる土台があれば、性表現もおもしろいものになるのでは」との見方を示した上で、同会世話人の立場で見てきた現状については「AV女優は搾取されているだけで、とても“女優”とは言えない」と苦言を呈した。【AV問題取材班】

 ◇求められる「法規制」とは

 −−業界内にあらわれてきている「健全化」を目指す動きを、どう見ていますか?

 金尻さん 私たちの立場では、業界のことはよく分かりません。私たちの知っている現実は「相談者から聞く事実」と「裁判所から出てくる資料」です。でも2年間、相談支援をしてきて、AV業界には残念ながら真の言論の自由はないと気付かされました。批判的言論が全く許されていない。批判すればすごい「ネガティブ・キャンペーン」が起きる。メーカーからは「守秘義務違反や信用毀損(きそん)だから削除しなさい」という書面が届く。この業界に本当に自浄能力があるのか、私には分かりません。

 宮本さん 私たちみたいな業界に関係のない人たちがやる仕事と、業界の中で改革をする仕事と、役割分担があってしかるべきだと思います。

 金尻さん 業界が自主規制団体を作ったら強要被害がなくなるかというと、なくならないでしょう。法律を作ったらなくなるか? なくならないです。でも、法律は重要なんです。法律があることで初めて「被害」として認められる。かつて援助交際は「不良っぽい子の火遊び」「女性の問題」とされてきましたが、児童買春・ポルノ禁止法ができたことによって「買う側の問題」にブレークスルー(打開)できた。「ああ、これは被害だ」と認められて、問題が可視化されたんです。そして今、ようやく「30代が圧倒的な年齢差のある15〜16歳と付き合うのはやっぱり抵抗がある。社会的な目線を気にする」という風潮になってきた。そういう意味でも、やはり法律があるとないとでは全然違います。

 −−具体的には、どういった法整備をイメージしているのですか?

 金尻さん 漠然としてはいますが、「今ある圧倒的な格差を逆転させるような法律」です。消費者金融の例を思い浮かべてください。かつて「借りる方が悪い」とされていたものが、貸金業法の改正によって「貸す側の問題」に逆転しました。AVについても、出演者と事業者の間にある格差を逆転するようなことを、法律に明記してほしいです。

 ◇AVへの「差別」にどう向き合うか

 −−普通の会社でも「やりたくない仕事」をやらされます。しかし、AV業界で聞かれるような「辞めたいのに辞めさせてもらえない」という声はあまり聞かれません。AVという職業の特殊性が問題を生んでいるのでしょうか?

 金尻さん 普通の職業とAVの大きな違いは「自分が商品である」ということ。会社員は、あくまでも指揮系統下で商品を売る立場です。だから芸能界や音楽業界にも、やはり深刻な「人身問題」があります。自分を商品として売るわけですから、そこで人権侵害は起きる構造があるんです。

 宮本さん 他の職業には何らかの形で「これをしてはいけない」という職業倫理がある。AV業界は「もうかるか」「もうからないか」で判断され、倫理というものがスポッと抜け落ちている感じがします。だから「これはしてはいけないだろう」という商品、被写体を肉体的・精神的にいじめることを目的化した作品も普通に売っている。

 −−強要問題が大きく取り上げられるようになり、AV業界で働く人たちから「職業差別を助長する」と懸念の声が上がったことをどう思いますか?

 宮本さん この本でも、いかに彼女たちが理不尽な差別を受けているか書きましたが、そこで働いて生きている人たちもいるわけで、「余計な差別はされたくない」と思うのは当然です。「そうした差別に対してどうするか」という問題と「被害をどうするか」という問題の両面を考えなくてはならない。片方だけを考えると話はややこしくなります。

 自分の体を売る人たちをおとしめるつもりは全くありません。「生き延びるための方法が今のあなたの方法なのであれば、それで生き延びてちょうだい」と思います。一方で、被害を受ける人たちを放置することもできません。

 −−団体に相談しようとする人も、「差別的に見られていない」という安心感がないと、なかなか相談しにくいのでは?

 金尻さん 誰が差別をしているのかというと、支援団体でもないし、当事者(業界人)でもない。残念ながら消費者なんです。消費者が求めているから虐待的、差別的な作品が数多く生まれてしまう。そこに根本的な問題があるのではないでしょうか。

 宮本さん 明治以来、日本では公娼(こうしょう)制度が発展し、戦後に売春防止法ができましたが、「消費者の問題」は一度も論議されたことがありません。「売る方」が差別され、「買う方」は問題にされないという風潮があります。男がどれだけAVを買っても「お前そんなものを見ているのか」とはなりません。AV出演が分かって結婚が破談になる女性はいても「AVを見る男性とは破談します」という話はない。ものすごい非対称性の中で、私たちの社会は動いているんです。

 女と男の社会的な力関係が非対称だから、AVが成立するのだと思います。「50対50」であればAVはなくなるはずです。そうではないから、お金のない人はお金のある方へと流れていく。賃金や労働条件、ワーク・ライフ・バランスなど格差が当たり前になっている社会で、最も先鋭化しているのが「性の格差」であり、その中で起きているのがAV問題なんです。

 ◇AVを否定していない

 −−AVが存在していること自体が問題だ、という考え方でしょうか?

 金尻さん よく勘違いされるのであえて何度も言っているのですが、私たちはAVを否定している団体ではありません。(出演者と事業者が)対等な性表現は大切だと思いますが、じゃあ今、業界の現状はどうかというと、全く(対等とは)違う現実があるわけです。プロダクションやスカウトだけを摘発してしっぽ切りすればいいのではなく、メーカーも責任を問われなければいけない。もっと言えば、大手通販サイトを含めて、販売して利益を得ている人たちにも責任があります。

宮本さん さらに言えば、仮に大手メーカーがつぶれても関係ありません。消費者の問題をどうするのかということは、日本の社会、文化の在り方に関わってくる話です。そこまできちんと話をしないと、全体像を変えないといけないんじゃないかと思います。

−−女性を傷付けるような内容ではなく、もっと豊かな性表現であればいい?

 宮本さん すごくおもしろいんじゃないですか。日活ロマンポルノ出身の有名女優もいますが、それなりに嫌なこともあったかもしれないけど、演技者として成長できる土台みたいなものがあったのでしょう。今、問題にしているAVは「演技者」を作っているわけではなくて、女性の「性器の使用権」をただ使い捨てているだけ。演技者としてのステップアップの段階が用意されていません。

 ◇相談態勢の拡充を

 −−そもそもAVの問題、性被害の問題に関わるようになったきっかけは?

 金尻さん 2004年にAVメーカー「バッキービジュアルプランニング」の撮影で女性が肛門に重傷を負い、代表者ら8人が逮捕される事件がありました。その公判を傍聴して「これは問題だ」と思ったのがきっかけです。見て見ぬふりができない性格だったので、PAPSに参加してこの問題に関わるようになりました。

 宮本さん 実は若い頃に一度、「とても手に負えない問題だ」と自覚して挫折したことがあるんです。社会福祉を専攻していて、戦後の混乱の中で貧困に陥った女性が性を売って生き延びた話や元日本軍の慰安婦だった人たちの話を聞いたのですが、こちらが2次被害を受けるくらいの話で、「とても太刀打ちできない」と思いました。それが、70歳になってから金尻さんたちと出会ってPAPSの世話人を引き受け、ソーシャルワーカーとして蓄積した知識とノウハウを伝授して、「やればできるんだ」と実感しています。

 金尻さん 私たちも、相談が増えて“火の車”のような状況になってきていますが、当初は相談してくる人もいなかったわけで、ハードルが下がって相談できるような土壌ができたのはいいことだと思います。

 宮本さん 金尻さんは「明日撮影させられそうで、逃げたいんです」という時にも駆け付けて救出するし、真夜中のメールや電話への対応も一人で引き受けています。シフトを組めるほどの人数がいないからです。「いつも同じ人が受ける」というのは相談者にとっていいことですが、支援者の彼女にとってはすごく過酷な生活なので、つぶれないうちに対策を考えなくてはいけません。

−−PAPSは運営費をどうやって工面しているのですか?

 宮本さん カンパだけです。

 金尻さん これまでできていた副業ができなくなってしまい、フルタイムになったんです。あと1人、専業スタッフが欲しいですね。

 宮本さん 全国の婦人相談所などにも(相談員の)人材はいるのですが、AVの被害に対応するノウハウの蓄積が足りません。金尻さんも一朝一夕に今の力をつけたわけではなく、相談者に学ばせてもらって成長できたわけですから、そういった公的機関の人をどう育成していくかを行政には真剣に考えてもらいたいです。

最新 << 1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   >>  最初
言語の選択
;
 
論文資料集9
2009年度のAPPの調査研究の成果を、論文資料集第9号にまとめました。ぜひご購入ください。詳細はこちらより
 
論文資料集8
2008年度のAPPの調査研究の成果を、論文資料集第8号にまとめました。ぜひご購入ください。詳細はこちらより