ポルノ・買春問題研究会
論文資料集10
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売買春 : [狙われる女性](4)家追われ、行き場なく風俗店に (201

日時: 2016-09-24  表示:6回

読売 2016年09月23日

民間の施設に避難、滞在長期化も

 「ここがなければ、今もネカフェ(ネットカフェ)にいたと思う」。茶髪に黒いジャージー姿の女性(20)は、か細い声でこう言った。民間のシェルター(一時的な保護施設)で暮らして約10か月になる。

 高校卒業後、地元の飲食店で働いたが、いじめで離職。怒ると手のつけられない母親から家を追い出され祖母宅に移ったが、折り合いが悪く、昨秋、家出同然で上京した。

 未成年で部屋は借りられず、貯金もない。風俗店に「楽に稼げる」と誘われた。客から指名が入るとホテルに出向き、ネットカフェで寝泊まりしながら週3〜4回働いた。だが、徐々に心身のバランスは崩れていった。

 心配した友人が、若年女性の支援団体に相談するよう勧めてくれた。「行く所がない」とスマホからメールを送ったのは昨年11月。今はシェルター内の4畳半の個室が居場所だ。うつ状態が深刻で週1度精神科に通いながら、自立のため生活保護の受給手続きをした。「元気になったら友達と海にいきたい」と夢を語る。

 女性を保護したのはNPO法人「ボンドプロジェクト」(東京)。シェルターは2014年7月に開設した。「今日、寝る所がない」という女性を救いたいと、連携する団体の宿泊施設を5人分ほど借り上げ、24時間体制で運営する。16年6月末までに14〜28歳の延べ1013人を受け入れた。シェルターは、児童相談所など他機関につなぐ目的で、短期の利用を前提にしているが、支援が長期化する場合もある。

 同法人代表の橘ジュンさんは「虐待や貧困など少女が抱える背景は複雑だが、帰る所がなく、生きるために男の誘いに乗らざるを得ない子が多い。ひと晩でも安心して心身を休められる場がもっと必要」と話す。

 女子高生らの支援を行う一般社団法人「Colabo(コラボ)」も15年、シェルターを作った。

 売春の恐れのある女性を保護し、自立させる施設はすでにある。60年前に制定された売春防止法に基づき、設置されている婦人保護施設だ。しかし入所には婦人相談所長の措置決定が必要ですぐには入れず、携帯電話禁止の施設もあるなど若い女性は利用しにくいとの指摘もある。全国に48か所あるが、14年度の平均在所率は29・3%と低調だ。

 お茶の水女子大名誉教授の戒能民江さん(ジェンダー法学)は、「従来の婦人保護事業では、若い女性を支援しきれない」と話す。若い女性の場合、買春や性被害に遭っても、自分が悪いと思って相談しない人も多く、行政や大人への不信感も根強い。「行政から手をさしのべる新たな支援が必要」と戒能さん。相談員が小型バスで街を巡回し話を聞いたり、若いスタッフが話し相手になる居場所を作ったりするのも一策という。

 全国婦人保護施設等連絡協議会会長の横田千代子さんは「時代と共に困難を抱える女性の状況は変化している。若年女性らを柔軟に婦人保護施設で受け入れられるよう、法改正を含めた改革を訴えていきたい」と話す。(おわり)
性暴力の被害者半数「死にたい」

 性暴力は心にも深い傷を残す。「ボンドプロジェクト」が2013年度に実施した10代、20代の女性369人に対する調査では、性暴力被害の経験がある女性は249人(67%)に上り、その約半数の117人が「死にたい」「消えたい」という思いを抱えていた。

 性暴力の内容は、「痴漢」「無理やりキス」「性行為をされた」が上位を占め、加害者は「知らない人」「男の知人」「父」などが挙がった。自殺を考えるほど思い詰めても、友人らに相談したのは62人だった。

 性暴力撲滅に向けた啓発に取り組むNPO法人「しあわせなみだ」理事長の中野宏美さんは、「性暴力は体だけでなく心にも複雑な影響を及ぼす。長期にわたる、被害者に寄り添った支援が欠かせない」と話す。

 (板東玲子、福士由佳子、谷本陽子が担当しました)

児童買春 : [狙われる女性](3)少女「売春するしかなかった」 (201

日時: 2016-09-24  表示:6回

読売 2016年09月22日

貧困・虐待・障害…弱者が被害に

 「お金欲しいんでしょ? あげるからついておいで」

 関東地方の少女(16)は、中学3年生だった昨年、人混みを一人で歩いていて、男に声をかけられた。手を引っ張られ、ホテルに連れ込まれた。

 母親の交際相手に、暴力を振るわれ、家に帰りたくなかった。自由になるお金はない。病気になっても病院に行けず、部活や英語検定のためのお金にも困っていた。男がくれた5000円で、上履きや文房具を買ったという。

 今も、中高年の男性を見ると、怖くて、過呼吸になり立っていられなくなる時がある。「お金を受け取った自分が悪いと責めた。でもそうするしかなかった」

 性被害や虐待に遭った女子中高生らを支援する一般社団法人「Colabo(コラボ)」は8月、東京都内で企画展「私たちは『買われた』展」を開いた。この少女を含む中高生ら24人が、売春についての体験や思いを写真や文章で伝えた。「両親が別居し、家族に振り向いてほしくて、売春や万引きをした。友達探しや悩みを相談できるアプリに投稿したところ、会いたいと言われた人に性行為を迫られた」という少女も。11日間の会期中、若者から高齢者まで約3000人が来場し、反響を呼んだ。

 代表の仁藤夢乃さんは、「若者の売春には遊ぶ金欲しさというイメージを持つ人も多い。しかし、虐待や貧困、いじめで家庭や学校に居場所がないといった社会的に弱い立場の少女たちが、買春の被害者になっている。買春する側の大人は、手を差し伸べるふりをして近寄ってくる」と指摘する。

 厚生労働省は今年、全国の児童相談所に、昨年4月から9月までに対応した児童買春や児童ポルノの被害状況を尋ねる調査を行った。児童福祉司約2300人が回答した。

 被害者は266人、うち9割超が女子。被害者の約8割が中高生の年齢に当たる13〜18歳、2割は未就学児と小学生で、被害が低年齢層に広がっていた。家庭環境・課題(複数回答)については、「ひとり親家庭」が36%、「保護者の心身が不安定」「保護者が無関心」が各27%、「経済的困難」も24%。「親子関係が不調」「家出や無断外泊の経験がある」という少女も目立った。

 障害者が被害に遭うケースも多い。厚労省の調査では、被害者の約3分の1に知的障害や発達障害などの症状があった。被害の認識が薄いことなどから巻き込まれやすいとみられる。

 コラボの企画展に参加した女性(21)には、軽度の知的障害がある。親には、洗濯や食事の用意もしてもらえず、アルバイトをした。食費に困ることもあり、複数の売春相手に食事をおごってもらっていたという。「街で声をかけてきた男にホテルに連れて行かれ、コンビニで食材を買ってもらうのがお礼のこともありました」

 困難を抱えている子の家庭を、経済的、精神的に支援することも重要だ。

 厚労省の調査を担当した立教大学教授の湯沢直美さん(社会福祉学)は、「家出や無断外泊は子どものSOS行動。そうせざるを得ない状況の子どもが安全に過ごせる居場所や施設、支援が必要だ」と指摘する。

児童買春 : [狙われる女性](2)高校生が接客「JKビジネス」 (20

日時: 2016-09-24  表示:6回

読売 2016年09月21日

「散歩」と称しデート…客から性暴力

 女子高校生にマッサージなどの接客をさせる「JKビジネス」が広がっている。JKは「女子高校生」のローマ字略語。店側は、アルバイト感覚で働けるように誘うが、性暴力被害に遭う危険がある。「散歩」と称したデートなど形態も多様化。規制の動きも始まった。

 東海地方の少女(17)は高校2年生だった昨年夏、無料通話アプリで知り合った男から「いいバイトがある」と誘われた。一日に何万円も稼いでいる子がいるという。「服とか買うお金が欲しかった」

 店に行ってみると、部屋の中に、同年代の少女がいた。少女の姿をマジックミラー越しに男性客がのぞき見ていると聞き、「キモい、マジ無理と怖くなった」。その日はそのまま家へ帰ることができ、店には二度と行かなかった。親にも打ち明けていない。でも、今でも、欲しい服や化粧品を見つけると“アルバイト”のことが胸をよぎるという。

 JKビジネスは5、6年前から、大都市圏で現れた。個室で制服姿の少女がマッサージや添い寝をする形態が多いが、店外デートやのぞき部屋など多様化している。「散歩」や「見学会」など日常的な言葉を使い、警戒心を薄くするのも特徴だ。

 性暴力被害に遭う危険もある。警視庁の資料によると、2015年に、男性客と「散歩」に出かけた少女が、カラオケボックスで、わいせつな行為をされた。店で知り合った客に待ち伏せされたり、自宅に連れ込まれたりといった被害もある。

 警視庁の調査によると、東京都内でJKビジネスとして把握している店舗は15年6月に132店だったが、16年1月には174店へ増加した。店を構えず、従業員の少女を客の指定する場所へ派遣する無店舗型は含まれていない。

 JKビジネスが衰えない背景は何か。NPO法人「全国こども福祉センター」(名古屋市)理事長の荒井和樹さんは「店側は、性的な接客をうたわず、気軽に働けると、巧みに誘ってくる。他人から認められたいが、自分に自信がない少女も多く、客から褒められることが、仕事を続ける理由になっている例もある」と指摘する。

 同NPOは毎週土曜の夜、繁華街へ続く名古屋駅前で、長時間座り込んでいたり、同じ範囲を歩き回っていたりする少女らに声をかける活動を続けている。JKビジネスに誘われることも多いからだ。「何か起こる前に、大人の側から手を伸ばすことが必要」と荒井さん。

 業者を規制する動きも進んでいる。愛知県は15年7月に改正県青少年保護育成条例を施行し、JKビジネスについて18歳未満の少女を働かせたり勧誘したりする行為を禁止した。懲役または罰金など罰則も定めた。県によると、施行時に把握した57店舗が施行後は32店舗まで減少した。

 東京でも今年5月、警視庁の有識者懇談会が規制強化に向けた報告書をまとめた。

 15年10月には11団体が厚生労働省へ規制強化に向けた要望書を提出した。その一つ、NPO法人「シンクキッズ」(東京)の代表理事で弁護士の後藤啓二さんは、「虐待や貧困で、家に少女の居場所がないといった問題も背景にある。規制とともに、こうした少女を支援する仕組みが必要だ」と話す。
「○○するだけ」は誘い文句

 JKビジネスの被害を避けるには、「散歩だけ」「喫茶店で談笑するだけ」「撮影だけ」といった誘い文句を知り、応じないことだ。働き始めてから性的な接客を店から求められることもある。

 立教大教授の浅井春夫さん(児童福祉)は、「現代の社会は性に関する情報はあふれているが、性についての判断力を身につける機会は少ない。業者が様々な落とし穴を用意していることを、家庭や学校でも教えるべきだ。自分の身を守ることや、自分の性を大切にすることを教えることが必要」と話す。

 「シンクキッズ」の後藤さんは「身近に相談できる相手がいなかったら、近くの警察や児童相談所などに相談してほしい」と話す。

ポルノ被害 : [狙われる女性](1)「モデルに」勧誘、AV出演強要 (

日時: 2016-09-24  表示:5回

読売 2016年09月20日

ネット上、流れ続ける映像

 若い女性を狙った性暴力が問題になっている。アダルトビデオ(AV)への出演強要、「JK(女子高生)ビジネス」の広がりなどだ。映像がネットに流出するなどして被害が深刻化する一方、一人で悩みを抱え込む女性も多い。被害の実態と支援について考える。

 「芸能事務所にだまされて、AVに出演してしまった」

 関東地方の女性(26)は、大学4年生だった2012年夏、「グラビアモデルを探している」と東京都内で男性から声をかけられた。当時の夢は歌手デビュー。「水着になれば、音楽でデビューさせる」と言われ、芸能事務所の社長を紹介された。事務所に所属するという契約書を書かされたが、じっくり読む時間はなく、コピーも渡されなかった。

 その後、水着撮影と聞いていた仕事で、ヌードを撮影された。さらに「AVに出演しないと次の仕事はない」「出たら芸能界で成功できる」などと社長らに言われ続けた。「事務所で男性5、6人に囲まれて説得されるなど洗脳されたような状態だった」

 AV撮影の際に泣いて撮影が中断すると、「ここのスタッフにも家族がいる。責任を取れるのか」と脅された。2本目も出演したが、お金が払われないうちに事務所が倒産したと聞かされた。「連絡も取れなくなりました」。映像は今もネットに流れている。

 AV出演で若い女性が被害に遭うケースが広がっている。「モデルにならないか」などと勧誘され、AVと知らないまま業者と契約を交わして出演を強要されたり、拒否すると法外な違約金を請求されたりする。「親にばらす」と脅されることもある。被害者支援を行っているNPO法人「人身取引被害者サポートセンターライトハウス」によると、相談件数は2013年は1件だったが、14年は36件、15年は62件、今年は8月末時点ですでに74件に上る。

 同NPOの瀬川愛葵さんは、「被害は18〜25歳くらいの社会経験の少ない女性に集中している。性行為を強要し、映像を人目にさらすことは著しい人権侵害」と憤る。心的外傷後ストレス障害に悩まされる人や自殺した人もいる。

 無料動画がネット上にあふれる中、メーカーがコストを下げて多くの新作を出すため強引に女性を出演させているとの指摘もある。「被害者が声をあげ始めているが、泣き寝入りしている人も多いはず」と瀬川さん。

 インターネットの普及で、被害は深刻化している。支援団体には、「数年前に撮影された映像が、今もネット上に出回っている」「家族や恋人に知られたくない」などの相談が寄せられている。弁護士らの協力を得て、メーカーやサイト運営者に映像の販売停止や削除を求めているが、一度流出した映像は拡散し、完全に消し去ることは困難だ。

 今年6月には、東京の芸能事務所の元社長らが、所属モデルを本人の意思に反してAVの撮影現場に派遣したとして、労働者派遣法違反容疑で警視庁に逮捕された。モデルを本人の意思に反して、性交渉を含むAVへ出演させたことは、同法が禁じる「有害業務」にあたるとした。

 女性との契約を直接の雇用契約でなく、「委託」などの形にして、法の適用を免れようとする業者もいる。児童ポルノ禁止法も18歳未満が対象だ。NPO法人「ヒューマンライツ・ナウ」事務局長で弁護士の伊藤和子さんは「不当な勧誘の禁止、作品の販売差し止めなどを含む法整備が必要」と指摘する。

 政府は6月に、「AVへの出演強要は女性に対する暴力」との答弁書を閣議決定した。内閣府暴力対策推進室は「実態を把握し、被害者が相談しやすい体制作りなどを探っていく」という。
勇気を出して相談を

 「深刻な被害があることを知り、安易に契約しないで」と支援団体「ポルノ被害と性暴力を考える会」の宮本節子さんは呼びかける。

 芸能事務所などから示される契約書は難解で、仕事がAVであることの説明もなされないまま、署名させられる例が目立つ。契約後、出演を強要された場合、支援団体に相談すれば、事務所との交渉なども手伝ってくれる。

 「自分が悪いと考える被害者も多いが、一人で抱え込まないで。勇気を出して相談してほしい」と話す。

■主な相談先
・ライトハウス( http://lhj.jp )(電)0120(879)871
・ポルノ被害と性暴力を考える会( https://paps-jp.org )(電)050(3177)5432
・よりそいホットライン( http://279338.jp/yorisoi/ )(電)0120(279)338

製作被害 : AV強要 現役女優・香西咲が語る「洗脳」から出演までの8

日時: 2016-09-24  表示:4回

withnews 2016年09月24日

 若い女性がアダルトビデオ(AV)に無理やり出演させられる被害が社会問題化する中、現役AV女優の香西咲さん(30)が取材に応じた。10月1日でデビュー5年になる香西さんは7月、週刊文春に前所属事務所社長から8カ月にわたる「洗脳」を受け、AVに出演させられたなどと社長の実名を挙げて告発した。刑事、民事の訴訟を準備している彼女に、出演までの経緯と告発した思い、今もAV女優を続ける理由などを聞いた。(朝日新聞経済部記者・高野真吾)
事務所に落選「もったいない」

 香西さんは大学卒業後、大手企業に勤めたが、2008年からレースクイーンやモデルなどのタレント活動をするようになる。その後、事務所が解散したことから、フリーになった。10年夏、東京・五反田の駅前でスカウトを名乗る男性に「ウチの事務所のタレントにならないか」と声を掛けられた。

 事務所名を聞くと、有名芸能人が複数在籍している超大手だった。フリーでの活動に限界を感じていたため、男性の誘いに乗って芸能事務所にエントリーしてみた。期待していたが、年齢がネックとなって落ちてしまう。「このままでは、もったいない」と男性が引き合わせたのが、前所属事務所の社長だった。

ヒルズのレンタルオフィスで面会

 この年の10月、東京・六本木ヒルズにあるレンタルオフィスで社長と面会した。第一印象は「怖い、人相悪い」。笑顔はなく、威圧的な態度だった。夢を詳しく聞かれたので、大学時代から温めていた「雑貨屋を開きたい」ことを正直に語った。社長の反応は、「面白い。雑貨屋への出資を含めて応援する」。

 そして「女優と女社長の二足のわらじを売りにしていこう」と続けてきた。「まず女優の方だけど、キミを売り出すのに、俺ならストーリー仕立てのイメージDVD3本セットを発売するよ」。「露出は背中が見える程度で構わないからさ」

3時間ほどの面会で、社長は大物芸能人の名前を挙げて、芸能界につてがあることも強調してきた。最初は信用していなかったが、脳科学、心理学、ビジネス本などの共通の趣味があり、勉強になる話が聞けるかもしれないと途中から思い始めた。週1回、90分から2時間程度かけて、香西さんの将来を話し合う面談を継続することを了承した。

「ビジョンブック」に記入した夢

 面談では、将来の夢を具体的にイメージするように仕向けられた。何歳で何をやり、仕事とプライベートはどうなりたいか。年収はいくらで、どこで、どんな生活をしたいか。成功した自分を細かく設定し、それらを「ビジョンブック」と呼んだノートに記入した。

《35歳、「東洋の宝石女優」としてアジアに知名度を広げることができる。映画にも主演、パーティーには全身CHANELで行く。自宅は都心の高級マンションで、ハイヤー付き》

 いま思うとトンデモ話だが、社長からは、こう言われた。「そのくらい大きなことが言えないのは、しょせん、お前がその程度だからだ。のらりくらりやって、ババアになって誰にも相手にされなくなれ」

 もともと、自らが広告塔になりつつトレンドをつくっていける女性にあこがれていた。タレントの神田うのさん、下着通販会社「ピーチ・ジョン」を創業した野口美佳さん、女性向けマーケティング事業の「トレンダーズ」などを起業した経沢香保子さんらだ。同じようになるため、まず有名になる必要があると強くすり込まれた。

「俺だったら、一番の武器を使う」

 社長は「AVに出ろ」というような直接的な言い方はしてこなかった。ただし、「俺だったら、若い女だという一番の武器を使う」などと語ってきた。映画「氷の微笑」で有名な米女優のシャロン・ストーンさんや「イタリアの宝石」と呼ばれるモニカ・ベルッチさんを、よく引き合いに出してきた。

 「知的かつセクシーな女性」を目指すべく仕向けられ、いざという時に脱げる女優こそ素晴らしいと思い込まされた。今考えると、「濡れ場のある作品」と「AV」の境界線をなくして、AVへのハードルを下げる手段だったと思えるが、当時は気がつかなかった。当時は、AVに偏見を抱いた上に興味もなかったからだ。

 元来「まじめな性格」だという香西さんは、次第に社長の考え方に同調するようになっていく。環境の変化も大きかった。大学入学からずっと付き合い、同棲(どうせい)し、結婚も考えていた彼氏がいた。その彼氏と別れて、資金まで出されて引っ越しをした。それからは社長か、スカウトか、社長が紹介した人間ばかりと会うようになっていた。
「夢がかなう。彼についていこう」

 それでも、すぐには事務所には所属しなかった。レースクイーンなどの活動をしたことから、事務所選びは「一生もの」だと考えていた。そのため一度、知り合いの弁護士に相談してみた。事務所を調べた弁護士からは「実体がない」と指摘された。

 それを社長に告げると、登記簿と印鑑証明を目の前にたたきつけられた。「お前の弁護士は何を考えているんだ! ちゃんと実態あるだろうが、ほらよ」。さらにはフリーで続けてきた仕事を継続できるように、「契約書も自分の変えたいように変えていいよ」と言われた。「寛大」だと思った社長の次の言葉も効いた。「俺たちはお前の家族だから、全力で応援する」

 「この社長を信じたら、自分の夢がかなう可能性が広がる。彼について行ってみたい」。8カ月間に及ぶ「洗脳」期間を経て、11年6月に所属契約をした。

「言葉にできない」心境

 社長の言うことを妄信する「思考停止」状態の中、この月に行われたAV撮影を拒否することはできなった。勇気を出して現場に行ったはずだったが、脱ぐように言われると涙が止まらなかった。その場に、相談できる人はいなかった。

 撮影進行中に少しでも弱音を吐くと、罵声の幻聴が聞こえてきた。その場にいないはずの社長が、まるで隣で発したかのように怖かった。行為の最中、自分が今、どこで何をしているのか分からない状態になった。されている私と、それを客観的に見ている私。自分が2人いるような感覚になった。パニック症を発していたのだと思う。なされるがままに終わった。

 5年以上の月日が流れているが、今でもその時の心境は「言葉にできない」。作品では冒頭インタビューと男優との絡みが終わった後で涙を流している。その理由も「精神状態がおかしくなっていたので、分析できない」。DVDが10月に発売されると、瞬く間に売れっ子になった。

無視された「NG項目」

 その後は、月1回のペースで撮影が続いた。「信じるしかない。後戻りできない」。気持ちをすり減らしながら出演を続けたが、ファンを飽きさせないために、撮影内容は次第に過激になっていく。

 AV女優は自分がしたくない行為をあらかじめ、制作サイドに「NG項目」として示せる。制作側はNG項目を尊重した上で女優を起用することが原則とされる。香西さんは、複数の男性が出演して行うある行為をNG項目に指定していたが、意向を無視された。当日まで台本は送られず、撮影現場で監督らに泣いて「嫌だ。できない」と伝えても、強行された。

体に異変、円形脱毛症に

 翌12年になると、ストレスからはっきりと体に異変が生じてきた。医者にかかると、「慢性膵炎(すいえん)疑診断」「胃腸炎・逆流性食道炎」と診断された。円形脱毛症になり、全身がだるく、胃腸が痛んだ。

 自宅でめまいと発作で倒れ、2回も自分で救急車を呼んだ。精神安定剤を服用するようになっていたが、規定量では足りなくなり、病院をこっそりかけもちした。

 12年暮れ、さらに追い打ちをかける事態が襲う。所属事務所の取引先の男性に「性接待」をするように社長に言われた。断ることができずに複数回応じたが、いよいよ追い詰められた。「もう死にたい」「トラックが私に突っ込んできてくれないかな。そうして死ぬのが一番楽だ」。毎日、そう考えるようになり、周辺に話をするようになった。

弁護士に入ってもらい独立へ

 「性接待」まで強要する社長は、自分の夢を応援してくれているわけではない。「こんなのおかしい」。だまされ、単に利用されていたことにやっと気づいた。13年に入ってから、複数回、社長に「辞めたい」と切り出した。

 その度に、時には1年更新の契約書を盾に、時には「お前にかけた金はどうしてくれるんだよ。今動いている仕事は?」と威圧してきた。「お前が必要なんだ」と泣きつかれ、抵抗されたこともあった。「一人じゃ事務所から離れられない」。14年に入ってから、弁護士に間に入ってもらい独立へ向けて話し合った。

 業界から離れることも考えたが、不本意で始めたことでも、AV女優引退のタイミングは自分で決めたいと思った。仕事、公私にわたる人間関係ともにAV関係しかなくなっていたこともあり、「辞めると完全に孤立してしまう」とも考えた。
悪質スカウト、事務所対策3カ条

 業界では、女優がフリーで仕事を続けていくことは極めて難しいとされる。制作サイドとのギャラを含めた交渉や契約に加えて、出演するための営業活動も必要になる。最近では、DVDの売り上げ増のため、ツイッターなどのSNSを通してファンと交流をしなければいけない。多岐にわたる活動を平行して行うには高い能力が必要になる。

 逆境にあったが「なにくそ魂」で奮起を続け、この年の6月に独立を果たす。仕事も戻ってきて、11月からはそれまで通り、月一回の撮影に臨んでいる。独立してから現在まで、22本の撮影をこなした。

 現役女優であるために、この間は、トップ女優になるまでの複雑な経緯と前事務所社長への怒りは、ずっと伏せてきた。しかし、今年、声を上げようと決意する大きなできごとが起きた。

 AVに関係する情報を募集しています。出演強要被害に遭った男性、業界の内情を語ってくれるAVメーカー、プロダクション幹部からの連絡をお待ちしています。

売買春 : 9か月間で1300人! 無理やり元同僚に“ウリ”を強要してい

日時: 2016-09-20  表示:11回

週刊女性PRIME 9月16日(金)20時30分配信

 さまざまな問題が浮き彫りになるSNSだが、今回は売春を強要するツールとして使われていた。先月、知人女性に売春をさせていたとして、無職の女が逮捕された。女性はどのようにして身体を売るに至ったのか──

借りてもいない借金返済のために…典型的な“困惑売春” 

 売春防止法違反の容疑で8月31日、警視庁築地署は、静岡市の無職****容疑者(34)を逮捕した。

 2013年ごろ、静岡市内の『おっぱいパブ』と呼ばれる風俗店で一緒に働いていた後輩女性A(29)に、昨年10月から今年6月までの9か月間で約1300人の客を取らせ、1000万円以上も巻き上げていたという。

 逮捕容疑は、5月21日、「LINE」で、後輩のAに「払えないなら身体を売るしかない」などの心理的に威圧し困惑させるメッセージを送信し、同日、静岡市内のホテルで50代の男性相手に3万円で売春させ、代金を受け取った疑い。リンク法律事務所の紀藤正樹弁護士は、

「困るようなことをいって売春をさせる、典型的な“困惑売春”に見えますね」

 と全体像を受け止める。

*** **容疑者は「私を不愉快にした。借金30万円」「今日じゅうに払わなければさらに20万円」といいがかりをつけて迫り、借りてもいない借金返済のために、静岡市や新宿歌舞伎町などで、客を引かせた。「寝る時間よりも仕事が優先」などとこき使っていた。
「えぐかったよな。“おい、行くぞ”って」

 静岡市内の繁華街、両替町通り─。昼間は閑散としている通りだが、夜8時ごろになるとネオンが輝きだし、キャッチが客を呼び込むにぎやかな通りに様変わりする。

 客引きのひとりは、「『おっパブ』の子は、けっこう店を転々とするんだよ。30歳前後というと、この世界では若くないから、何店舗か店を移っていたと思うけど」と“夜市場”の流動性を説明する。

 3年ほど前の**容疑者を知っているという男性が語る。

「えぐかったよな。“おい、行くぞ”って後輩に対して上から目線っていうかさ。かわいくはなかったね」

 男性はそれだけ話すと、余計なことだからこれ以上はと口を閉じた。当時から他者を支配する言動をしていたのか。********* 容疑者が住むマンションは、JR静岡駅から徒歩約10分にある。共益費込みで家賃は約7万円。そこでAから巻き上げた金で暮らしていたのか。

自分の意志でやっていると思わされる

 Aは取り調べに対し、「家族にばらすと脅され、逆らえなかった」と供述しているが、**容疑者とAの間にマインドコントロールはなかったのだろうか。

 そのあたりの心理事情に詳しい前出の紀藤弁護士は、

「今回の事案に関しては、マインドコントロールというよりも脅しの要素が強い。ただ、利益の分配もマインドコントロールと密接に関係しています。自分で稼いでいると本人が認識することで、当初は嫌々やっていたものが、自分の意志でやっていると思わされるようになるわけです」

 さらに疑問に感じるのは、歌舞伎町の路上に立ち、客を引いていた事実だという。

「ひとりじゃできないですよ。通常は必ず監視がつきますし、暴力団の縄張りを荒らすことになる。だからこそ、**容疑者の背後に誰かいるように感じますけどね」(紀藤弁護士)

 今年6月、警視庁保安課と築地署がAを売春防止法違反容疑で現行犯逮捕したのは、まさに歌舞伎町で客引きをしていたときだった。

 Aは起訴猶予になったが、取り調****容疑者の関与が浮上した。売春を強要した前述のような文言がLINEの履歴に残されていた。

児童ポルノ : 布で隠せばOKなのか? 少女を多数出演させ、やりたい

日時: 2016-09-18  表示:16回

産経 2016.9.18 08:00

 水着姿などの女性をひたすら映すイメージビデオ(IV)。特に18歳未満の「ジュニアアイドル」と呼ばれる少女らが、面積の小さい水着で出演する「着エロ」作品は“過激化”が止まらず問題化している。NGO団体が「児童ポルノの疑いが強い」と勧告すると、大手動画配信サイトが撤退を決定した。アダルトビデオ(AV)と違って審査機関もなく、作品は事実上野放しとなっているIV。業界をめぐる最近の動きを追った。

「ああ〜無理〜」水着の少女に迫るカメラ

 二つ結びの黒髪少女がゆっくりと脚を広げる。胸の先端だけ隠したチューブトップ、小さな三角形の布をあてがっただけのような水着。マット上で指示通り手足を動かす「ツイスターゲーム」をしていた。

 少女が女の声の指示に合わせ、四つん這いになると、カメラが後ろから股間を大映しにする。次の指示で少女は脚を伸ばしながら、「ああ〜無理〜」と声を出した。

 東京都内のビデオ店で購入したDVDには、こうした少女らの動画が延々と収められていた。記載されているプロフィルは「18歳未満」。フラフープを股に押しつけたり、Y字バランスを始めるなど、さして意味のない動作をし、カメラが輪郭を強調された局部に近寄る。

 これらの動画は「着エロ」と呼ばれる。直接性器が映っているわけではないので、一般的にはわいせつDVDとしての取り締まりは免れる。

堂々と「現役JC(女子中学生)」

 平成26年に児童買春・ポルノ禁止法が改正されて以降、これら映像作品が取り締まりの対象となる「児童ポルノ」に該当するのではないかという声が高まっている。

 国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」(HRN)は9月、児童ポルノの流通状況に関する調査報告書を公表した。「現役JC(女子中学生)」とうたったり年齢を明記したりすることで、18歳未満であることを強調した着エロ動画を複数例示し、「『3号ポルノ』に該当することが強く疑われる」などと訴えた。

 「3号ポルノ」とは、児童買春・ポルノ禁止法上の、児童ポルノの定義の一つだ。改正法では「衣服の全部または一部を付けない姿態であって、殊更に性的な部位(性器やその周辺部、臀部または胸部)が露出または強調されていて、性欲を興奮させるもの」と規定される。

 HRNの報告書は「3号ポルノに該当する作品が店舗で公然と陳列されている実情から、あたかも『着エロ』やイメージビデオといったジャンルであればOKなコンテンツとの認識が広がっている」と断じた。

「審査機関あり」と「無法地帯」とのアンバランス

 HRNの報告書を受けて早々と対応したのが、大手動画配信サイト「DMM・com(ディーエムエム・ドット・コム」(東京)だ。

 「9月7日に18歳未満が出演する作品の取扱を全て停止いたしました」と同日付で公表したのだ。このリリース中には、「18歳未満が出演する商品は、たとえ性的な描写がない場合でも取扱の停止を独自に進めている最中でした」ともある。

 HRNの報告書に関してはAVメーカーが加盟するNPO「知的財産振興協会」(IPPA)も文章を公表した。18歳未満の着エロ作品について、「この3号ポルノの存在は容認できるものではございません」「『出演児童を性的搾取』するもの」と、HRNと同様にジュニアアイドルの着エロを厳しく批判した。

 視聴者の立場からすると混同しがちだが、AVメーカーとジュニア対象のIVメーカーは「別業界」という扱いだ。

 そもそもAVは主に男性と女性の性交場面をテーマとしており、女性だけを映すIVと異なる。そしてAVは作品を審査団体に通さなければならない。ここでモザイク処理が適切どうかや、過度な性表現がないかが審査される。

 一方のIVには審査団体がない。メーカーの倫理基準に任されているのが現状だ。あるAV業界関係者は「AV業界からしたら、この審査のアンバランス感を不満に思う節があることは否定できない」と明かす。

警視庁がメーカーだけでなく販売店も指導

 IVの無審査状態は捜査当局も問題視している。

 警視庁は6月、児童ポルノではないものの、成人の着エロ作品で、薄い下着やラップ越しに性器を映すなどのわいせつな映像があったとして、DVD制作販売会社を摘発。この事件に絡み、7月にはAVの審査団体やIPPAに対し、「『着エロDVD』の適正な審査について」と題した書面依頼を行った。

 書面では、「現在、『着エロDVD』は、性交場面などがない女性のヌードを主体としていることから審査団体の審査を受けることなく販売されているのが実態」と指摘。「加盟団体に対し、性表現が含まれるDVDについては審査を受けるよう呼びかける」ように要請した。

 同時に警視庁は、販売に際しても注意を払うよう、ビデオやDVD販売会社などが加盟するNPO「セルメディアネットワーク協会」などに依頼した。同協会は「全面的に受け入れる」とする意向をホームページで公開している。

 「監視の目」が強まりつつある無審査IVやジュニアアイドル。ちなみにAVでも成人女性が少女を演じる作品は多数あるが、昨年から、「ランドセル」「小学生」「JC(女子中学生)」「○年○組」−といった18歳未満であることをうかがわせる表記はNGとしているという。世界的な批判の高まりが背景にある。

 HRN事務局長の伊藤和子弁護士は、「法律が絵に描いた餅になっているのが現状。作品は法律に抵触しなければいいというものではなく、児童ポルノはあってはならないという態度で臨まなければならない」としている。

ポルノ被害 : AV強要、女優らが議論「このままだと性の文化が廃れる」「

日時: 2016-09-18  表示:14回

弁護士ドットコム 9月18日(日)20時35分配信

アダルトビデオ出演強要の問題が大きくクローズアップされる中、AV業界の問題点について女優ら当事者が考えるイベント「女が語る”AV業界” 〜現場から見るアダルトビデオの過去・現在・未来〜」が9月18日、東京・渋谷で開かれた。現役のAV女優ら業界関係者が登壇して、問題点や改善方法などについて語った。

AVに出演しながら、自身でメーカーを設立した神田つばきさんは、強要問題の背景について「差&#21035;がある」と指摘した。「性の文化は、ずっと男性が消費者で、女性が供給側に固定されていた。男性が消費物のように女性を見るようになる。このままだと、強要問題のようなことが今後も起きて、性の文化が廃れていく」と危機感をつのらせた。

AV出演者や制作者のための団体「一般社団法人表現者ネットワーク」(AVAN)を立ち上げた元女優の川奈まり子さんは、業界に対する風当たりが強いなかでも「AV出演を肯定しようと決めている」と強調した。「社会や業界のなかに対して、自分たちの声を届けることで、被害が起こらないようにしていきたい」と話した。

イベント主催の一般社団法人「ホワイトハンズ」の坂爪真吾代表理事は「法規制だけで問題が解決するわけではない。性風俗の歴史を振り返っても、監督官庁や法律があるが、働く人の権利が守られているかというと微妙なところだ。現場の声を汲み取ったうえで、仕組みを作っていく必要がある」と話していた。

国際 : 拡大する「セクストーション」被害、ヌード画像で脅迫 米

日時: 2016-09-17  表示:17回

AFP 2016年05月16日 17:25 発信地:ワシントンD.C./米国

【5月16日 AFP】個人のヌード写真を脅迫材料にして、よりみだらな画像や金品などを被害者に要求する「セクストーション」(性的脅迫)と呼ばれるサイバー犯罪の被害が驚くほど拡大しているとの研究報告を、米シンクタンク「ブルッキングス研究所(Brookings Institution)」が11日、公表した。セクストーションに関する初の本格的な研究だという。

 ブルッキングス研究所によると、被害者の大半は未成年で、大人の場合は女性がほとんど。加害者はほぼ男性で、複数の被害者を食い物にしているという。被害者は羞恥(しゅうち)から名乗り出ないことが多い。

 米当局もこの問題については認識しているものの、統計を取っている省庁や支援団体は1つもないと報告書は指摘している。

 セクストーションという犯罪名も正式な用語ではなく、捜査当局が既存の犯罪の類型に適合しない違法行為に対して使っている俗語にすぎないという。ブルッキングス研究所によれば、セクストーションは米国内の地域によって児童ポルノやストーカー行為、ゆすり、ハッキングなどの罪状で起訴の対象となり得るが、そのものを指す犯罪類型は存在しない。

 セクストーションには、個人所有のパソコンをハッキングして性的な画像や動画を盗み出したり、ウェブカメラを乗っ取ったりした上で、より多くのものを被害者に要求する行為が含まれる。もっと一般的なのは、ソーシャルメディアを利用して被害者から写真を入手し、恐喝の材料にする手口だ。

 ブルッキングス研究所では、ここ数年間に起きたセクストーションの定義に合致する事例78件と、セクストーションの要素を含む数多くの事例について分析した。78件の該当事例は米国内の29州・地域と、外国3か所で起訴されたもので、被害者は少なくとも1379人に上る。しかし、検察側が全ての被害者を把握していないなどの理由から、実際の被害者数は6500人を超える可能性があるという。

「インターネットで世界がつながったことで、歴史上初めて、性的な脅迫の加害者が被害者と同じ国にいるとは限らなくなった」と報告書は述べている。

 報告書では、具体的な実例も紹介している。たとえば、ある女性が未知の送信者からのメールを開くと、女性本人の性的な画像と職業や夫、子ども3人に関するデータが添付されていた。送信者は、女性自身を被写体とした性的な動画を一両日中に送ってこなければ問題の画像を公開し、女性が隠している側面を家族に暴露すると脅迫したという。(c)AFP/Daniel WOOLLS

国際 : 性行為動画がネット流出、削除命令勝ち取った女性の自殺

日時: 2016-09-17  表示:20回

AFP=時事 9月16日(金)17時22分配信

【AFP=時事】イタリアで、自分の性行為を撮影した動画をインターネット上から削除するよう求めて勝訴した女性が自殺したことから、オンライン・プライバシー保護をめぐる論争が再燃している。

 ティツィアーナさん(31)は今月13日、南部ナポリ(Naples)近郊のムニャーノ(Mugnano)にある親戚の家で首をつって死亡しているのが見つかった。ネット上に拡散された自身のセックス動画の削除を求めて訴訟を続けた末の死だった。

 問題の動画は1年間、ティツィアーナさんが以前に交際していた男性に焼きもちを焼かせようと、その男性本人を含む複数の友人に送ったもので、恋人と性行為中の自分が映っていた。ところが、この動画は間もなくインターネットにアップロードされ、ティツィアーナさんの名前と共に拡散された。

 動画の視聴者数は約100万人に達し、ティツィアーナさんはネット上で嘲笑の的となってしまった。恥辱から逃れようとティツィアーナさん仕事を辞め、トスカーナ(Tuscany)州に移住し、名前も変えようとした。それでも悪夢は終わらなかった。

 ティツィアーナさんが動画の中で恋人に告げた「撮っているの? ブラボー!」という言葉は、嘲笑的なジョークとしてネット上に氾濫。この言葉をプリントしたTシャツやスマートフォン(多機能携帯電話)用ケースなど、さまざまなグッズまで登場した。

 ティツィアーナさんは長期にわたる法廷での闘いの末、最近になってようやくネット上での「忘れられる権利」を勝ち取った。裁判所は、SNS最大手フェイスブック(Facebook)を含む各種ウェブサイトや検索エンジンから問題の動画を削除するよう命じた。

 だが、ティツィアーナさん自身も訴訟費用として2万ユーロ(約230万円)の支払いを命じられた。これが決定的な「侮辱」となってティツィアーナさんを自殺に追いやったのではないかと、イタリアの複数メディアが伝えている。

 ナポリの検察当局は、ティツィアーナさんの自発の誘因をめぐって捜査を開始した。【翻訳編集】 AFPBB News

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