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児童買春 : [狙われる女性](3)少女「売春するしかなかった」 (2016.09.23)

日時: 2016-09-24  表示:1656回

読売 2016年09月22日

貧困・虐待・障害…弱者が被害に

 「お金欲しいんでしょ? あげるからついておいで」

 関東地方の少女(16)は、中学3年生だった昨年、人混みを一人で歩いていて、男に声をかけられた。手を引っ張られ、ホテルに連れ込まれた。

 母親の交際相手に、暴力を振るわれ、家に帰りたくなかった。自由になるお金はない。病気になっても病院に行けず、部活や英語検定のためのお金にも困っていた。男がくれた5000円で、上履きや文房具を買ったという。

 今も、中高年の男性を見ると、怖くて、過呼吸になり立っていられなくなる時がある。「お金を受け取った自分が悪いと責めた。でもそうするしかなかった」

 性被害や虐待に遭った女子中高生らを支援する一般社団法人「Colabo(コラボ)」は8月、東京都内で企画展「私たちは『買われた』展」を開いた。この少女を含む中高生ら24人が、売春についての体験や思いを写真や文章で伝えた。「両親が別居し、家族に振り向いてほしくて、売春や万引きをした。友達探しや悩みを相談できるアプリに投稿したところ、会いたいと言われた人に性行為を迫られた」という少女も。11日間の会期中、若者から高齢者まで約3000人が来場し、反響を呼んだ。

 代表の仁藤夢乃さんは、「若者の売春には遊ぶ金欲しさというイメージを持つ人も多い。しかし、虐待や貧困、いじめで家庭や学校に居場所がないといった社会的に弱い立場の少女たちが、買春の被害者になっている。買春する側の大人は、手を差し伸べるふりをして近寄ってくる」と指摘する。

 厚生労働省は今年、全国の児童相談所に、昨年4月から9月までに対応した児童買春や児童ポルノの被害状況を尋ねる調査を行った。児童福祉司約2300人が回答した。

 被害者は266人、うち9割超が女子。被害者の約8割が中高生の年齢に当たる13〜18歳、2割は未就学児と小学生で、被害が低年齢層に広がっていた。家庭環境・課題(複数回答)については、「ひとり親家庭」が36%、「保護者の心身が不安定」「保護者が無関心」が各27%、「経済的困難」も24%。「親子関係が不調」「家出や無断外泊の経験がある」という少女も目立った。

 障害者が被害に遭うケースも多い。厚労省の調査では、被害者の約3分の1に知的障害や発達障害などの症状があった。被害の認識が薄いことなどから巻き込まれやすいとみられる。

 コラボの企画展に参加した女性(21)には、軽度の知的障害がある。親には、洗濯や食事の用意もしてもらえず、アルバイトをした。食費に困ることもあり、複数の売春相手に食事をおごってもらっていたという。「街で声をかけてきた男にホテルに連れて行かれ、コンビニで食材を買ってもらうのがお礼のこともありました」

 困難を抱えている子の家庭を、経済的、精神的に支援することも重要だ。

 厚労省の調査を担当した立教大学教授の湯沢直美さん(社会福祉学)は、「家出や無断外泊は子どものSOS行動。そうせざるを得ない状況の子どもが安全に過ごせる居場所や施設、支援が必要だ」と指摘する。


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