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その他 : <男女間賃金格差>どう判断 差別訴訟、18日に控訴審判決 (2013.07.17)

日時: 2013-07-17  表示:3161回

毎日新聞 7月17日(水)9時45分配信

 中国電力(広島市)で32年間勤めてきた女性が、昇進・昇格や賃金に男女差別があったとして、同社を相手取り、損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が18日、広島高裁で言い渡される。「女性の活躍推進」が政府の経済政策の柱に据えられる中、依然残る職場の男女間格差に、司法はどう答えるのか。

 「上司に『本当に助かっている』と言われ、営業で実績を上げても、13年間同じ職能等級に留め置かれている間に、12歳以上も年下の男性社員が私を飛び越して昇進・昇格していった。この格差は性差以外では説明できない」

 中国電力出雲営業所で営業担当として働く長迫忍さん(50)は2008年、この屈辱を晴らしたいと、差別の是正を求めて広島地裁に提訴した。地裁では敗訴したが、控訴して戦い続けている。

 「30年以上働いても会社は『処遇が低くても仕方がない』という。それを司法が認めるなら、女性は頑張って働く意味がなくなる。男女関係なく公正に評価されなければ、安倍晋三首相の言う『女性の活用』なんて実現できない」

 ●昇進遅れ不平等

 会社側は訴訟で、男性の基準内賃金を100とした時、同期・同学歴・同職種で比較した女性の賃金は87・4〜84・9であるとして「格差の程度は著しいものとはいえない」と主張。「男性にも昇進の遅速による賃金差はある」と訴えた。また、1997年に実施した女性社員の意識調査で、女性の75%が「管理職になりたくない」と回答したことにも触れ、こうした意識が男女の昇進・賃金格差をもたらすのであり、差別意図に基づくとは言えないとの主張を展開した。

 11年3月の地裁判決は、賃金や昇格に関する男女差の存在は認めたが、長迫さんが昇格しないのは個別の人事評価の結果とする会社側の主張を認め「女性差別ではない」と訴えを退けた。だが、控訴審では新たに、長迫さんと同期・同学歴の事務系男女社員全員の賃金の推移が分かるデータが明らかにされた。

 原告側の分析では、係長級の手前にあたる主任1級への昇格は、男性が41歳で7割、43歳で9割に達するのに対し、女性は41歳で初めて1人昇格し、43歳でも14%に過ぎなかった。女性は昇格が早い人でも標準的な男性と同じ。大半の女性は、男性の遅い人と重なっていた。

 中国電力の人事賃金制度について鑑定意見書を書いた聖心女子大の大槻奈巳教授は「男性の昇格は年功的な運用である一方、女性の昇格は男性の大半が昇格したあとに始まるという不平等な構造がある」と指摘する。

 ●管理職希望者も

 日本では、女性の管理職が少ない理由として「女性が希望しない」「昇進意欲がない」と指摘されることが少なくない。

 だが、13年版男女共同参画白書は、課長以上への昇進を希望する女性の割合は男性に比べ顕著に低いものの、昇進を望まない理由は、男性が「やるべき仕事が増える」などが多いのに比べ、女性は「家庭との両立が困難」「周りに同性の管理職がいない」などが多い−−とした労働政策研究・研修機構の調査(3月)をもとに「女性にチャレンジ精神が足りないわけではない」と分析。「仕事と家庭の両立への懸念が解消され、見本となる管理職が身近に現れれば、管理職に登用される女性も増える」と指摘した。

 ●「男性の8割」危惧

 原告側の宮地光子弁護士は「長迫さん自身は管理職になりたくて頑張ってきた。他の多くの女性が『なりたくない』と答えたのを理由に、格差を合理化するのはおかしい。そもそも、一般的な女性の就業意識の傾向を理由に賃金を不利益に扱うことは、男女の賃金差別を禁じた労働基準法4条に違反する」と指摘する。

 また「女性の賃金が男性の80%程度に達していたら、賃金差別ではないというのか。諸外国では8割以上に達していても、格差をなくす努力をしている」と主張。「裁判所が合法と判断すれば、全国の企業に『女性の賃金は男性の80%でいい』というお墨付きを与えることになる。判決の影響は計り知れない」と危機感を示す。

 中国電力は取材に対し「係争中でコメントできない」としている。【山崎友記子】


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