ポルノ・買春問題研究会
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製作被害 : 「戒告軽すぎる」、AV出演助長の弁護士に業務停止処分

日時: 6727-06-03  表示:1814回

産経新聞 2020.11.16

 日弁連は16日、アダルトビデオ(AV)制作業の男がAV撮影目的で女性を募集していると知りながら、やめさせなかったとして、第二東京弁護士会から戒告の懲戒処分を受けた菅谷幸彦弁護士の処分を、より重い業務停止1カ月に変更したと明らかにした。

 日弁連は、職業安定法が禁じる「有害業務に就かせる目的での募集」に加担し、助長していたと認定。「若い女性の被害を生じさせており、戒告は軽すぎる」とした。

 日弁連によると、菅谷弁護士は平成24年、児童買春・ポルノ禁止法違反事件で弁護人を務めたのをきっかけに男と顧問契約を結んだ。男が未成年を含む女性をAVに出演させていたと認識しながら、やめるよう助言しなかったほか、出演を強要されたと主張した女性と男のトラブル処理にも従事した。

 第二東京弁護士会が今年1月に戒告とし、懲戒請求者が異議を申し出ていた。

製作被害 : 映像ディレクターに懲役7年 声優志望者ら5人へのわいせつ

日時: 2020-02-26  表示:2613回

時事通信 2020/2/26(水) 18:25配信

 声優志望の女性ら5人に、宣伝資料の撮影と偽ってわいせつな行為をしたなどとして、東京地裁(楡井英夫裁判長)は26日、映像ディレクタ****被告(51)に対し、準強姦(ごうかん)罪などで懲役7年(求刑懲役12年)の判決を言い渡した。

 楡井裁判長は「被害者の心情につけ込み、卑劣かつ巧妙」と非難した。

 楡井裁判長は、被告は自身が監督すると称していたドラマCDのオーディションなどで知り合った女性を、売り出しのための撮影と偽って呼び出したと指摘。「演技指導と誤信させた上で、突然キスするなどして困惑させ、抵抗が困難な状態にさせた。台本や撮影機材を用意するなど計画的だ」と批判した。 

製作被害 : 2百人以上の女性“わいせつ動画配信”逮捕 (2020.02.06)

日時: 2020-02-06  表示:2757回

日テレニュース 2020/2/6(木) 12:58配信

200人以上の女性とわいせつな行為をする動画を配信したとして、34歳の男が逮捕された。

警視庁によると、****容疑者は去年12月、女性とわいせつな行為をする映像を動画販売サイトで配信した疑いが持たれている。

調べに対し、**容疑者は「無修正での販売が法律に触れるか考えたことがなかった」と容疑を一部否認している。

製作被害 : 女子高生にAV強要の男の弁護士に戒告処分 第二東京弁

日時: 2020-01-27  表示:2680回

産経新聞 2020/1/26(日) 20:37配信

 女子高生らにアダルトビデオ(AV)への出演を強要したなどとして有罪判決を受けた元DVD販売サイト運営者の男に対し、違法行為を止めるよう助言しなかったのは弁護士の品位を失う非行にあたるとして、第二東京弁護士会が、男の顧問弁護士だった菅谷幸彦弁護士(55)を戒告の懲戒処分にしたことが26日、分かった。処分は20日付。

 同弁護士会の懲戒委員会や綱紀委員会の議決によると、元サイト運営者の男は平成26〜28年、インターネット上でコスプレモデルの募集を装って少女らを集め、東京や大阪のスタジオでAV出演に勧誘。当時18歳だった女子高生の少女を脅し、承諾書に「わいせつ行為は私の意思です」と書かせたなどとして強要や職業安定法違反などの罪に問われ、30年3月に大阪高裁で懲役2年6月、罰金30万円の実刑判決を受けた。

 男は23年、女子中学生の上半身裸の写真を撮ったとして、児童買春・ポルノ禁止法違反(児童ポルノ製造)容疑で警視庁に逮捕され、24年3月に懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を受けた。この事件で男の私選弁護人だった菅谷弁護士は同月、月3万円で男と顧問契約を締結した。

 男はAV出演に難色を示す少女らに対し、「こっちには弁護士がいるので断ったら大変なことになる。(撮影前にかかった)美容院代を返せ」などと迫っていたことが大阪府警の捜査で判明。府警は関係先から19都府県の女性200人以上の出演契約書を押収した。懲戒委は男の顧問弁護士を務めていた菅谷弁護士について、「漫然とそのような事業主の顧問弁護士となったことが根本的な問題だ」と指摘した。

 菅谷弁護士は「(男の行為が)職業安定法上の有害業務に該当するかどうか思いを致すことが現実的に困難だった」と弁明したが、懲戒委は「(同法の)有害業務の概念について知らなかったことは弁解の余地がない」と断じた。一方で「法的知見を提供し、違法行為を助長した証拠はない」として、戒告とした。

 菅谷弁護士は産経新聞の取材に対し「法令を知らなかったことはミス。男の顧問に就いたのは結果としては適切ではなかったと言わざるを得ない」とした。

 懲戒処分は重い順に(1)除名(2)退会命令(3)業務停止(4)戒告−がある。各弁護士会の決定に不服がある場合は、日本弁護士連合会(日弁連)に申し立てることができる。

製作被害 : AV出演強要「悪夢がひどくて涙が止まらない」被害止まず…

日時: 2019-12-03  表示:3108回

山下真史 弁護士ドットコム 2019年12月03日 18時59分

繁華街などで「モデルにならないか?」とスカウトされたり、求人サイトの募集に応募して、プロダクションと契約すると、意に反して、アダルトビデオへの出演を迫られる――。こうした「AV出演強要」の被害があとを絶たないとして、被害者の支援団体は「法整備が必要だ」とうったえている。

●若者の相談が多かった
AV出演強要の被害者の支援活動をおこなっている3団体、NPO法人ライトハウス、NPO法人ポルノ被害と性暴力を考える会、NPO法人ヒューマンライツ・ナウ(HRN)が12月3日、東京・永田町の衆議院第2議員会館で、被害実態について報告する院内集会を開いた。

ライトハウスによると、AV出演に関する新規の相談数は、2018年が40件、ことし1月から11月にかけては39件だったという。

望まない出演の相談は全国から寄せられており、上京したばかりの学生、とくに18歳から24歳くらいの若者による相談が多かったそうだ。ことしに入ってからは、男性の相談数も増えているという(女性約8割、男性約2割)。

ライトハウスの藤原志帆子代表は院内集会で、次のような被害のポイントをあげた。

・「AV」とは書いていない求人サイトから被害にあう
・1回の撮影が数年にわたり複数の作品として販売され、ネットで拡散している
・知人にバレてしまった相談者はみんな「バレない」と説明を受けていた

●「被害者を一人でも減らしたい」
藤原代表はさらに、「モデル撮影」とスカウトされて、AV出演を強要されたという相談者のコメントを代読した。

「売る前に止めてくれるシステムや、拡散される前に止めてくれるシステムなどがあったらよかったのに、と思います」

「いまでも、悪夢がひどくて涙が止まらないことがあります。私が元気がないと家族も苦しむので、罪悪感を感じてしまいます。どこかに逃げたいような気持ちですが、向かう先もわかりません。どうすれば心が晴れるのかすごく難しくて心が痛いです」

「私と同じような苦しみを背負わされる被害者を一人でも減らしたいです。過去の被害者の声を、受け止めていただき、被害の防止と被害者救済について取り組んでほしいです」

●「ひどい事案でも処罰されないことがつづいている」
この問題をめぐっては、HRNが2016年3月、被害実態をまとめた報告書を発表している。

この報告書がきっかけとなって、AV業界内の自主的な取り組みがスタートしたり、政府が取り締まり強化を盛り込んだ対策をまとめるなど、いくつかの動きもおきている。

HRN事務局長の伊藤和子弁護士はこの日の院内集会で、AV業界の自主的な取り組みや、政府の対策について一定の評価をしたうえで、「監督官庁が決まっておらず、出演強要された人が、労働者としても消費者としても保護されていない、法律のすきまにおかれている」と指摘した。

現在、AV出演強要をめぐっては、労働者派遣法や職業安定法の適用によって、プロダクションなどが摘発されるケースがある。

しかし、これらの法律は「雇用関係」が前提とされているため、適用されるかどうかは、ケース・バイ・ケースで判断されている。そのため、「非常にひどい事案でも処罰されないことがつづいている」(伊藤弁護士)という。

●「国として、きちんと対応をとるべきだ」
また、いったん撮影・販売されると、なかなか止めることがむずかしかったり、ネット上で、違法コピーされるという問題もある。そのため、撮影されたときの人権侵害だけでなく、どこまでも拡散されていくという二次被害もおきてしまう。

伊藤弁護士は、その背景として、「強要被害にふさわしい刑事罰がないこと」をあげて、次のように法規制の必要性をうったえた。

「来年2020年は、東京五輪・パラリンピックもあります。しかし、AV出演強要のような被害に対して、国として、きちんとした対応をとらないまま、五輪をむかえるのは非常にはずかしいことではないでしょうか」(伊藤弁護士)

製作被害 : 「怖くて逃げ出せず…」騙されてAV出演、プラモアイドルが

日時: 2019-10-20  表示:4792回

弁護士ドットコム 2019年10月20日 09時48分

騙されてアダルトビデオに出演させられた――。プラモデルのよさを広める活動をしているアイドル、香坂きのさん(30)が10月初旬、動画サイト上でこんな内容のカミングアウトをおこなった。

弁護士ドットコムニュースの取材に、香坂さんは「半年前から、もし出演していたことが発覚したら、本当のことをみんなに伝えよう、と覚悟していた」と話す。9月下旬、ネット掲示板で話題になっていることに気づいて、この動画を公開することにしたという。

あまりにも反響が大きく、香坂さんのところには「わたしもそういう目に遭いました」というメッセージがいくつも寄せられているという。これまでも、少なくない女性が「騙されてAVに出演させられた」と告白している。

2016年5月には、フリーアナウンサーの松本圭世さんも同じような体験を打ち明けている(https://www.bengo4.com/c_23/n_4697/)。香坂さんの場合は、どのような経緯があったのだろうか。

●大手メーカーから発売された作品
香坂さんが出演したのは、2011年に大手AVメーカーから発売された作品だ。香坂さんによると、はっきりと覚えていないが、2010年ごろに撮影があったという。

香坂さんはある日の昼過ぎ、名古屋・栄のパルコ前で、友だちと待ち合わせをしていた。約束の時刻まで15分早く着いて、友だちはいなかったので、スマホを見ていたところ、男性から声をかけられた。

「アンケートに協力してもらえませんか?」

その場で、アンケート内容は教えてもらえなかったが、「新商品のアンケート」くらいにとらえて、とくに警戒心も抱かずに「(約束した時刻までの)15分で終わるなら」と協力することにした。

パルコのすぐ近くにある駐車場まで連れて行かれて、その男性に「ある悩みをもった人がいるから、その人を励ましてほしい」と言われた。

さらに「映像として記録に残すから、サインもしてほしい」と承諾書のような紙をわたされた。それ以上の説明はなかったが、流し読みしてサインをしてしまったという。

●ワンボックスカーに入った
そのあと、駐車場の奥にとめられていた車に連れて行かれた。大きなワンボックスカーだった。後部座席のスライド式ドアをあけると、ソファーが置かれていて、中に入ると、外からドアを閉められた。

ワンボックスカーの中には、2人の男性がいた。カメラマンと男優だった。ソファーに座ると、ドアの前が塞がれていることに気づいて、そこで初めて、香坂さんは「AVの撮影かもしれない」と思ったという。

「頭の中は完全にパニくりました。とても怖かったのですが、逃げようとして、逆にもっとひどいことをされるかもしれないと思って、逃げ出すこともできませんでした」

「『こうしてください』『こう言いなさい』と指示されました。早く解放されるためには、言うことを聞いたほうが早いだろうとあきらめました」

穏便に済まそうという感情がはたらいて、できるだけ明るくふるまった。しかし、映像の中で、彼女の目はまったく笑っていない。

当時看護師をしていた彼女は、言われるがままに「OL」と名乗り、男優の性器をマッサージ道具のようなものではさんだり、手袋をはめてさすったりした。

撮影が終ると、現金2万円をポンと手わたされた。「有無を言わさないぞ、という圧がありました」。時計は見ていなかったが、「絶対に約束の時間に遅刻しているだろう」と思った。車から出ると、外はまだ明るかった。

●「封印していた記憶が掘り起こされた」
その日待ち合わせしていた友だちには打ち明けたが、どうしても警察や家族には相談できなかった。

「承諾書の控えももらえず、どこの誰なのかもわからなかったので、警察が動いてくれないと思ったんです。私が忘れてしまえば、その動画と出会うこともないだろうと。みんなも気づかないだろう。だから、なかったことにしよう、忘れようと」

それから約9年という月日が流れた。香坂さんは、仕事をかえて上京し、本当に忘れかけていた。ところが、今年に入って、ツイッターのダイレクトメッセージ(DM)で「これはあなたじゃないですか?」という連絡が寄せられた。

「それまで、自分の映像が販売されていることも知りませんでした。ディスク化されていることや、メーカーがどこかも知りませんでした。大手メーカーということも知りませんでした。封印していた記憶がまさに掘り起こされたような感じでした」

このとき、「もし出演していたことが広まったら、みんなに本当のことを動画で伝えよう」と覚悟した。そして、9月下旬になって、ある掲示板で騒ぎになったことに気づいて、出演の経緯についてカミングアウトする動画を準備して、10月1日から4日にかけて、動画サイト上にアップロードした。

「もちろん、誇りをもってAVの仕事をされている人はいると思いますが、わたしは自分からすすんで出演したと思われたくなかったんです。今の私の活動を応援してくれている人たちに誤解されたくないというのが、一番にあったと思います」

●「同じように被害にあった人がいる」
一部ネット上で叩かれるなど、カミングアウトの反響は大きかった。一方で、女性から「私もそういう目に遭いました」という声も寄せられる。また、「男優をやってる者です。そういうのありますよね。がんばってください」というメッセージもあった。

「(同じ作品に映っている女性たちが)アンケートだと言われて連れ来られたのだとしたら、私だけじゃなくて、同じような被害にあった人がいることになります。当たり前のように騙して、撮影して、世の中に出して、お金儲けしている人たちには、腹がたちますね」

香坂さんがアップロードした動画は現在、非公開となっている。真実を知ってほしいと思った人たちにある程度伝わったという感覚があるからだ。それでも告白には勇気がいるだろう。後悔はしていないのだろうか。

「後悔してますよ。でも、私がやろうとしていることをみている人ならわかってくれると信じています。きっとこの先、私がどう生きていくか。もっと楽しいこと、たとえばプラモデルのよさを広めていくことが、この先の私の戦いなのだと思っています」

香坂さんは現在、AV人権倫理機構に対して、正規作品の販売・配信停止を申し立てている。

製作被害 : 「AV女優のアイドル化が出演強要問題を加速させた」元人気

日時: 2019-07-12  表示:4954回

弁護士ドットコム 2019年07月12日 10時11分

若い女性がアダルトビデオ出演を迫られる「AV出演強要」など、業界内外の問題について考えるシンポジウム「AV問題を考える会」(AV男優・辻丸さん主催)が5月11日、都内で開かれた。シンポには、かつてAV女優として一世を風靡した小室友里さん、大塚咲さんが登壇した。本稿では、小室さん、大塚さんの発言を振り返りたい。

●「やりたくない」と拒否できない撮影現場

小室さんは1996年から1999年にかけて、約3年半の間、トップのAV女優として活躍した。主に、講演活動をしているが、AV出演強要が大きな社会問題になってからは、「本番行為の全面禁止」を訴えている。この日のシンポでも、自身の体験を振り返りながら、次のように述べた。

「本番行為をするかどうか、女優が選べないのが問題だと思っています。(自身の現役)当時は、選べていました。それが、1990年代のAV女優の権利だったと思います。今は、セックス(本番行為)をすることが当たり前になっています。この意識が、AV業界の根本的な問題を引き起こしていると考えています」(小室さん)

小室さんの現役当時は、挿入がない「疑似本番」という撮影も少なくなかった。女優の心身に対する負担が少ないのだが、2000年代以降、モザイクが薄くなるにつれて、ほとんどが「本番」になっていった。

また、撮影現場では、台本や事前に聞かされていた内容とはちがう演技をもとめられることもある。小室さんによると、撮影現場で「やりたくない」と拒否できる雰囲気ではないという。もし、拒否した場合は「ペナルティ(罰金)」を支払うようもとめられるケースも起きていた。

「『ペナルティ、払えるの』と言われると、女の子は固まってしまいます。痴漢された人の心理に似ていると思います。(痴漢された人は)痴漢の手をとって、『痴漢です。助けてください!』と言えません。AVの現場で『やりたくありません!』と言えないのは、同じ心理ではないでしょうか」(小室さん)

●引退したからこそ感じていること

AV女優になるきっかけは、さまざまだ。AV出演強要で、被害者支援団体が問題視しているスカウトや、求人サイトなどから入ってくる人は、あとをたたない。一方で、自分から「やりたい」と応募した人が大半とも言われている。実際にそう証言する女優も多い。しかし、小室さんは、その自己決定そのものについて疑問を投げかけた。

「大学生から社会人になりたてくらいの年齢の彼女たちが、大人と対等にわたりあえるくらいの知識や、契約書にサインすることや、ハンコを押す意味を知っていたのでしょうか」(小室さん)

もう1人の元AV女優・大塚さんは、2004年から2012年にかけて活動して、人気を博した。引退後は、写真家・画家として、個展を開催している(http://www.kiyoshiart.com/)。2017年発売の自叙伝『よわむし』(双葉社)では、15歳のときにレイプ被害にあったことを告白。そんな大塚さんは次のように述べた。

「20代前半の女の子に、AVをやってほしくないと思っています。物事の判断能力がない年齢ですから。20代後半くらいの物事の分別がついていないと、やってはいけない仕事なのではないか。引退したからこそ、この年齢になったからこそ、落ち着いてそういうふうに感じています」(大塚さん)
●AV女優アイドル化の問題点

2000年代に入ってから、AV女優の人気が一般に広がり、恵比寿マスカッツ(AV女優やグラビアモデルなどで構成されたアイドルグループ)など「アイドル化」もすすんだ。こうしたグループにあこがれて、業界に入ってくる女の子も少なくない。小室さんは、こうした「アイドル化」が、AV強要問題を加速させた原因の1つではないかと指摘する。

「聞いてみると、『◯◯さんにあこがれて』『◯◯さんのインスタグラムを見て』。女優さんの生活そのものにあこがれて、AV女優という存在が、世間でどう見られているのか、というのが、わからないままなってしまう」(小室さん)

大塚さんはまさに2000年代に活躍したこともあり、こうした小室さんの発言を受けて、自身にあこがれて、AV女優になった女性がいることを打ち明けていた。

「とてもこわくなりました。ずいぶん影響力があったんだな、と。AV女優は、あこがれてなる商売じゃないです。性のことが大好きな子だけがやればいいと思います」(大塚さん)
●8月24日シンポ開催

AV男優の辻丸さんが主催する「AV問題を考える会」は8月24日(土)、第5回シンポジウム「生きづらさとAV」を開催する。登壇者など詳細は、ツイッター(https://twitter.com/avmondai)から。

製作被害 : AV強要問題の裁判、傍聴続けた元有名女優「国関与が必要か

日時: 2018-12-26  表示:6180回

Withnews 2018年12月26日

 東京地裁で25日、アダルトビデオ(AV)業界が注目する判決がありました。業界の第三者委員会メンバーらと同じく、その裁判に毎回のように足を運んだのが、元有名女優で世界初となるDVDでのAV作品に出演した小室友里さん(43)です。引退から20年近く経っても「自分を育ててくれた」とAV業界に恩義を感じている小室さんですが、出演強要問題への業界の対応にはシビアな目を向けています。「生き残るためには国の関与が必要になってくるかもしれない」。発言の背景にある業界への危機感を聴きました。(朝日新聞記者・高野真吾)

自分と同じ19歳、夢を持つ少女が……

 ――東京地裁は25日、AV出演の仕事を紹介したとして職業安定法違反(有害業務の紹介)の罪に問われたAVプロダクション社長の国分恵介被告(37)に対し、懲役1年6カ月、執行猶予4年(求刑1年6カ月)の判決を言い渡しました

 「裁判長は、被告が『自分の行為の問題性を省みる姿勢も被害者の心情に思いを致す態度も甚だ不十分』と指摘していました。元女優の立場から、全くの同意見です。心から反省し、その気持ちを女性に示していれば、違った展開になったかもしれません」

 「被害者の女性は19歳で、モデルになりたい夢を持っていました。その夢につけ込まれ、だまされてAVに出てしまった。私は同じ19歳の時、芸能界に憧れ、事務所に所属しました。納得してAVに出ましたが、19歳で夢を持つ少女という同じ条件だったのが心に残ります」

「業界の一部で続いてきたやり方」

 ――判決ではAV制作会社からプロダクションに入金されたAV出演料のうち2割しか被害女性が受け取ってなく、「搾取の程度も著しく、この種行為の問題性が如実に表れている」と述べています

 「お金だけの問題ではないと理解していますが、2割は少ないです。女性を搾取している。今のギャラの水準だと、どんなに悪くても事務所6、女の子4ではないでしょうか。私はたくさん稼いでいたし、事務所には経費がかかることを分かっていた。事務所3分の2、私3分の1で納得できましたが」

 ――検察によると、被害女性は2015年4月に入学した学校を事件直後の2016年3月に退学したとのことです

 「これを自己責任というのは、あまりにも大人が見放しています。昔から納得していない女性を無理に出し、人生を大きく狂わせ、田舎に帰らせるような事例は見聞きしました。それなのにAV業界には女性の扱いの勉強をできていない人がいます。このプロダクションの問題というより、業界の一部で続いてきたやり方だと捉えています」

「事実から目を背けている」

 ――この裁判に複数回足を運んだ理由は?

 「私は現在、『ラブヘルスカウンセラー』として性に関する啓発活動を行っています。その関係で商工会議所や経営者の集まりなどでお話をさせて頂きます。OKであればAVの話をするのですが、AV強要問題に触れることが多くなりました。いま起きている信実を知りたいと、初めて裁判の傍聴にきました」

 ――AV強要問題に対する業界の反応をどう捉えていますか?

 「有名女優さんも含め、強要された、被害に遭ったと女性たちが立ち上がりました。私も私もと #MeToo? と声を上げた。しかし、業界の人たちの多くが他人事にしている事実にがく然とします。第三者委員会ができ、プロダクションの団体ができたことは知っていますが、それにしても事実から目を背けています」

 「20年前は業界の旗振り役になるボスがいました。いまは責任をなすりつけあっています。この業界が生き残っていくためには1回、毒を持って毒を制すではないですが、国の関与が必要になってくるかもしれません」

一部女優は「井の中の蛙」

 ――強要問題が表面化したのは、2016年3月に国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」(HRN)が出した報告書がきっかけでした

 「一時期、その報告書に対して、現役女優の何人かが『あたしたちは楽しくやっているのに』という趣旨の発言をネットで出していました。『井の中の蛙(かわず)』の発言です。本番行為までしているAVはグレーな世界です。世の中でどう見られているかを俯瞰できてないと、こうした発言はマイナス発信でしかありません」

 「日本プロダクション協会は今年2月、女優を集め発足イベントを開いていますね。『適正プロダクションマーク』を女優に持たせたりしました。私には、強要問題をちゃかしているようにしか見えなかった。集まったお客さんも、女優に会いたかっただけでしょう」

業界「救いようのない方向に」

 ――現場に取材に行きましたが、会員プロダクションが守るべきルールが女優たちのコントで披露されました。同時にイベントの最後で、かなり時間を取ったファンによる写真撮影もありました。集まったメディアは限定的でした

 「世間一般からしたら、『なんじゃこりゃ』じゃないですか。救いようがない方向に業界が行ってしまったと感じます」

タレント化が問題の背景

 ――業界の現状に厳しい意見が続いています

 「私はAV業界に育ててもらった1人です。その証拠に、いまもAV時代の女優名を使い活動しています。業界に立ち直って欲しい思いがあります」

 「AV業界は本来、楽をしていい業界じゃない。人の尊厳や人の本質にかかわる性を扱うのですから」
 
 ――小室さんの目に「楽をしている」と映る背景には何があるのでしょうか

 「女優のタレント化でしょう。テレビに出て歌うなどのグループ活動を始めた団体が出てきた。そこにあこがれる女性がいて、アイドルに募集するみたいにAVに募集する流れが出てきた。入れ食いの投げ縄漁みたいに、女の子がどんどん入るようになった。この子は少し育てるけど、この子は適当に食って終わりとなってしまった」

デメリット聴いても来る女性こそ

 ――どうするべきなのでしょうか

 「(元男優でタレントの)加藤鷹さんとも共通意見なのですが、『覚悟がないやつは入ってくるな』と。誰でも簡単にできる(動画SNS)「TikTok?」(ティックトック)のようにAV業界が見えているようです。ですが、入ってから出演を続けるのはすごく大変で、狭い門になります。プロダクションは女の子にAVに出るデメリットも含め話す。私がそうだったように、デメリットを聴いても乗り越えてくる女性が来るべき業界にしていくべきです」

取材を終えて

 「AV業界には国の関与が必要だ」。この意見は、出演強要問題の被害者を支援する組織だけでなく、実はAV業界内部からも聴く。被害者支援団体は警察が取り締まれる今の法律の限界を指摘するが、一部のプロダクションは職業安定法違反などで摘発される現状を怖がっている。「線引きがしっかりした方が活動しやすい」との立場だ。

 国の関与を避けるためにAV業界が作ったのが、第三者委員会だ。その理事の1人は「強要問題と言われた中身の多くの部分は、顔バレ問題であったのではないかという印象を深めている」との所見を述べている。AVに出たことが周囲に分かってしまう顔バレ、身バレが起き、作品を消してもらうために「強要された」と訴えたとの見方だ。

 しかし、複数の被害者に取材した記者の私の立場からは、業界の一部がAV出演を強要してきたという根本的な問題から目を背けていると言わざるを得ない。

 AV業界の国の関与否定派は、「法律の網をかぶせると地下に潜る人たちが出て、AVがアンダーグランド化する」との意見を述べる。可能性はあるだろう。

 業界サイドが強要問題を直視することができなければ、聴くべき慎重意見があったとしても、小室さんが言うように「国の関与が必要になってくる」方向に議論は向かわざるを得ない。業界がその流れを食い止めたいのなら、小室さんの危機感を真に共有するしかない。

製作被害 : AV女優らAV問題でシンポ開催 (2018.11.10)

日時: 2018-11-11  表示:3959回

2018年11月10日 22時23分 日刊スポーツ

女性が意に反したアダルトビデオ(AV)出演を強要される「AV出演強要問題」と向き合い続けてきたAV問題を考える会は10日、都内で第2回シンポジウムを開催した。テーマは「男尊女卑とAV」。業界歴30年のAV男優辻丸氏が司会を務め、現役AV女優の八ッ橋さい子さん、元AV女優の麻生希さん、AV監督の安達かおる氏、性被害サバイバーのト沢彩子氏、世田谷区の田中優子区議が登壇した。

14、15年頃から問題が表面化し、一時期はメディアに大きく取り上げられたが辻丸氏は「3年ほど経ち、世間も忘れ、業界内も何かできただろうか」と疑問を投げかけた。安達氏も「強要問題は3年たっても1歩も進んでない。強要という位置づけがフワッとした雰囲気だからだ。『○○から強要』という具体的な線引きが必要なのでは」と述べた。

AV業界に肯定的な立場の麻生さんだが、体験談はまさに「被害」だった。所属事務所による約3カ月の監禁。食事を買い出しに行けず、ドッグフードを食べて空腹をしのいだ。給料未払い、「家に火を付けるぞ」と脅され、飲み会中に突然、殴られたこともあり「殺人以外は全てやられた」と振り返った。

事務所に入るための面接では、いきなり「脱いで」と言われ裸になるのは当たり前。乳房や乳首の形状などを指摘され、虫歯や銀歯の状態までチェックされた。それでも被害者の「自覚はなかった」。「そう簡単に女優なんてなれないし、普通の人より稼いでいる。売れたらうれしい。頑張れない人は辞めればいい」と強気に、強要問題は人ごととして捉えてきた。

安達氏に「本人が被害を受けていることを自覚しないままシステムの中に組み込まれている。良くないことだ」と指摘され、一般参加者からも「自分が大丈夫だから、他人も大丈夫という論理は強者の論理だ。本当に被害に苦しんでいる人もいる」などと言われると、トーンが変わった。「自分が大丈夫でも他人が嫌と思うこともあると分かった」と語った。

超進学校の桜蔭高、慶大を卒業し、地方公務員を経てAV女優となった異色の経歴を持つ現役女優の八ッ橋さんも、撮影中に事前に聞かされていなかった方法が急に組み込まれたことはよくあるという。監督から「こっちの方が良くなる」との理由から、男優が1人から2人に増えたり、監督自ら絡みに参加することもあった。「私は断れば断れる雰囲気だったが、言いづらい人は後に強要と言うケースがあるかもしれない」と振り返った。

世田谷区議会でスカウト詐欺やAV問題を取り上げている田中氏は「スポーツ界の不祥事と似ているところがあると感じた」と話し、体操界の男子コーチによる女子選手への暴力問題を例に挙げた。「殴られた側はたたかれたことを良しとし、コーチ継続を訴えたが、協会は暴力は暴力として処分した」と語り、我慢強さなど各自の精神状況に任せるのではなく、立法も含めて国で議論すべきとの考えを示した。

辻丸氏は、AV業界で強要問題がなくならない要因を、男性中心の男尊女卑意識にあるとし、その見方を変えない限り、根本的な解決は見えないと主張した。

製作被害 : (フォーラム)もう一つの「#MeToo」 (2018.08.06)

日時: 2503-06-03  表示:4433回

朝日新聞 2018年8月6日05時00分

AV出演強要の実際

写真・図版
写真・図版

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 セクハラや性被害を許さない「#MeToo(私も)」のムーブメント。社会の認識が変わり始めていますが、光が当たりにくい被害もあります。アダルトビデオ(AV)への出演強要問題。性的な映像が残るため、被害者が訴えづらい面があります。現状を探り、問題の本質を考えます。

 ■AV強要、性暴力の本質 作家・北原みのりさん、被害者に聞く

 どのようにして出演を強いられるのか。どんな問題が潜んでいるのか。ジェンダー関連の著書も多い作家の北原みのりさんが6月下旬、AV出演強要の被害にあった女性に会い、話を聞きました。

 北原さんはセックスグッズショップを手がけ、以前は女性向けAVも販売していました。でも、出演強要の被害を知ってからは、加害に加担することになると考え、一切取り扱っていません。冒頭、そうした自身の問題意識を女性に伝えました。

 女性は19歳だった数年前、街中で「悩みない?」とスカウトに声をかけられました。将来への漠然とした不安を抱えていた時期。「大人が真摯(しんし)に対応してくれることが珍しくて、信頼できると思ってしまった」

 「パーツモデルなど色んな仕事がある」「仕事は選べる」。スカウトは「怪しい会社じゃないから大丈夫」とも言いました。次に会った時、連れて行かれた事務所には「年上のきれいな女性」の姿も。読み切れないほどの文字が書かれた契約書にサインをせかされたといいます。

 北原さんがため息を漏らします。「すごい仕掛けがいっぱいあるね」

 後日、指定された場所に行くと、メイクを施され、撮影に。そして突然、こう言われました。「じゃあ脱いで」。この時初めて、AVの撮影と気がついたそうです。

 話が違う。そう思いましたが、部屋の中には複数の関係者。荷物も手元になく、この状況で外に出て行ったら……。「逃げられる状態じゃないと思ってしまった」

 女性は「洗脳されていた」と振り返ります。「『自分が出たくて出たんでしょ』って流れで、そう思わされるようなことも言われた」。スカウトから出演を強要され、やめるまで、数週間のことでした。

 「ずっと自分を責め続け、自分の好きだったものも、考えも、過去も、全部否定していたんです。赤ちゃんのころからの写真をビリビリに破り、友達の写真も全部捨てた」

 その後、知人に出演が知られたことをきっかけに警察に相談。支援団体につながりました。同じような被害者がいることを知り、初めて、自分がある「社会」に巻き込まれた被害者だと自覚しました。

 「それは、どんな社会だと思います?」。北原さんがそう尋ねると、「女性がモノとして扱われている。傷つくとわかっているのに、見過ごされている社会なんだなって」。

 この言葉に北原さんは「私が罰したいくらい」と憤りをあらわにしました。「色んな言葉で抜け出せないようにして、被害を訴えると『自己責任』を持ち出す。そんな構造自体が、女性に向けられる暴力だと思う。『#MeToo』の流れで声を大きくしていくことが大事」。女性も「ほかの被害者の痛みがわかる。大丈夫だよ、私は味方だよって言いたい」と答えました。

 女性は「想像以上に話を聞いてもらえた」と北原さんに謝意を伝えました。「話してくれてありがとう」と涙を流した北原さんは最後にこう語りました。

 「AV出演強要は性暴力の本質。その背景には、性差別や希薄な人権意識という日本社会の問題があります。これだけ男性の性に寛容な社会が何をもたらしてきたのか。社会が立ち止まって考えるべき時です」

 ■被害者応援する社会に 伊藤和子・弁護士/ヒューマンライツ・ナウ事務局長

 意に反する性行為を撮影され、拒絶すれば巨額の違約金を要求され、映像は半永久的に世に出回る。最悪の形態の性的搾取です。知ったとき、想像を絶する事態にただ、驚くしかありませんでした。

 NGOとして実態調査して2016年春に発表しました。報道も盛んになり、社会問題として認識されました。政府が深刻な人権侵害と認知し、業界も対応し始めました。

 すべては、被害者が勇気を出して「私も被害に」と告発してくれたおかげです。「#MeToo」の先駆けと言える状況ではないでしょうか。

 とはいえ、課題は山積しています。例えば監督官庁を設け、業者の行動を監督することも考えるべきです。被害者が捜査や裁判で被害を説明する際の精神的負担を減らしつつ、立件できる法整備も必要です。

 被害者の声は重要です。ただ、性暴力、セクハラ被害を訴えた人に対し、「被害者も問題」といったバッシングがよく起こります。被害者に新たな苦痛を強い、沈黙させる行為です。そんな状況をなくすため、一般の人たちもSNSで流れてきたバッシングを傍観せず、被害者に少しでも優しい言葉が届くよう発信して欲しい。被害者を応援し、声を上げやすい社会に変えていくこと。それが、とても大事なことだと思います。

 ■端緒のスカウト対策、難題

 AV出演強要の問題が広く知られたのは2016年春、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウが被害実態の報告書を発表してからです。

 政府は17年3月、関係省庁の対策会議を設置。各都道府県警に専門の相談窓口もつくりました。

 「政府は迅速に動いてくれた」と対応強化を働きかけた佐々木さやか参院議員(公明)は評価します。しかし、公的な窓口にまだまだ相談に来てもらえない、被害者出演AVの流通を止める手段が乏しいなどの課題も、佐々木氏は指摘しました。

 警察にも悩みがあります。出演強要が絡む事件で適用されるのは、労働者派遣法と職業安定法が大半。撮影する性的な行為が「有害業務」だとの論理立てです。しかし、AVでは契約書すら渡していないなど、被害者を「労働者」と立証するのが難しく、罪の成立を妨げているケースもあります。

 そんな中、警視庁は1月、出演経験のない女性を勧誘して性交させたとして、メーカー社長ら2人を刑法の淫行勧誘容疑で逮捕。しかし、2人は不起訴処分になりました。捜査関係者によると、被害者が裁判で思い出したくないことまで聞かれる可能性を恐れ、捜査協力をためらうケースも少なくないそうです。不起訴にはこうした背景もありそうです。

 業界自身の対策も始まりました。法律家らによる理事会のもと、業者が改善に取り組むAV人権倫理機構です。昨年10月に発足し、4月には会員企業に「共通契約書」の使用を義務化。俳優は常に撮影を拒否できると明記しました。桐蔭横浜大学教授の河合幹雄理事は「自由意思でしか出演はあり得ない形にした」。ただ、出演強要の端緒となることが多いスカウトは対策の枠外です。弁護士の山口貴士理事は「法人でなく、実名かどうかも分からないスカウトは、把握のしようがない。100%の対策は難しい」と話します。

 ■「有名になれる」と勧誘

 AV出演に関連して、警察もスカウトの摘発に乗り出しました。警視庁が2月に逮捕したスカウトの男2人には6月、職業安定法違反の罪でそれぞれ懲役1年6カ月執行猶予3年の有罪判決が言い渡されました。

 判決は、スカウトらが当時未成年だった被害者を「AVをやらずにモデルになる方法はない」「仕事をしないなら見捨てる」などと追い詰めて出演させた行為について「人格を尊重しないもので、強く非難されるべきである」と断じました。

 この事件でAV制作会社からプロダクションへ支払われた出演料は約65万円。そのうち被害者の手に渡ったのはわずか2割の約13万円で、残りはプロダクションとスカウトで折半していました。判決は「搾取の程度は著しい」と指摘しました。

 数年前までスカウト会社に所属していた男性によると、給料は歩合制で、声をかけた女性がAV事務所に所属し、出演する度に報酬がもらえる仕組みがほとんどだそうです。

 声をかける時は、「芸能事務所のスカウト」として勧誘。所属した会社が「ダミーの芸能事務所」を設けていたといい「事務所の名刺で女性を信用させ、『女優になれる』『有名になれる』と夢を見させるだけ見させた」と振り返りつつ、「スカウトがいないとAV業界は回らない」とも語りました。

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