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児童ポルノ : 漫画に「わいせつ性」認定 出版社社長に有罪判決

日時: 2007-05-04  表示:8163回

[朝日](2004年1月13日)
 露骨な性表現のある成人向け漫画を販売したとしてわいせつ図画頒布の罪に問われた出版社「****社長***(54)の判決が13日、東京地裁であった。漫画がわいせつ図画にあたるかどうかが公判で争われた初のケースで、中谷雄二郎裁判長は「問題の漫画本『蜜室(みっしつ)』はもっぱら読者の好色的興味に訴えるものだ」と認定。「これを許容するような健全な社会通念は今日も存在しない」と述べて懲役1年執行猶予3年(求刑懲役1年)を言い渡した。被告側は判決を不服として即日控訴した。
 本格的なわいせつ裁判の判決はほぼ20年ぶり。ヘアヌード写真集や過激な性表現の漫画がはんらんする中、従来のものさしで「わいせつ性」を測れるのかどうかが争点となった。
 判決はまず、わいせつ物の頒布などを処罰する刑法175条の合憲性について判断。インターネットでさまざまな性表現がはんらんする現代においても、そうした「サイバーポルノ」を法規制の対象にすべきだという合意が得られているとの認識を示しつつ、健全な性風俗の維持などのために表現の自由が一定の制約を受けることがあっても違憲ではない、と従来の判例を踏襲した。
 次に、漫画のわいせつ性について検討。漫画という表現形態について、「写真と同様に視覚に直接訴えることができ、文字情報にとどまる文書に比べ、性的刺激を読者により強く与えることが可能だ」と判断。性描写がページ数で8割以上を占めている点を指摘し「好色的興味以上のものを見て取ることは不可能だ」と述べた。また、「平均的な読者がこの漫画から一定の思想や意識を読みとることは困難」とし、性的刺激を緩和する芸術的要素も否定した。
 弁護側は、社会学者や憲法学者らを証人に立てて、「現代の社会通念ではわいせつではない」と無罪を主張した。判決は社会通念の変化を認めつつ、「その法解釈は裁判所に委ねられている」と指摘。そのうえで「『蜜室』のような露骨で過激な性表現は許容されない」との認識を示した。
 判決によると、*被告は02年4月、男女の性交場面などを露骨に描写した成人向け漫画「蜜室」約2万冊を刊行し、全国で販売した。共犯容疑でともに逮捕された漫画の作者ら2人についてはいずれも罰金50万円の略式命令が出て確定している。
 
■<わいせつ漫画&******社長に有罪 「過激な性表現」 東京地裁
[毎日](2004年1月13日)
 露骨に性描写した漫画を出版したとして、わいせつ図画頒布罪に問われた出版社「松文館」(東京都豊島区)の社長、***(54)に対し、東京地裁は13日、懲役1年、執行猶予3年(求刑・懲役1年)を言い渡した。漫画の性表現が、どこまで許されるかが初めて争われたが、中谷雄二郎裁判長は「身体が現実に近い形態で描かれ修正も弱く、過激な性表現になっており、わいせつ物に該当する」と判断した。
 弁護側は刑法175条のわいせつ罪の規定について「表現の自由を保障した憲法に違反する」と主張したが、判決は「性的秩序を守り、最小限の性道徳を維持するのが目的で、一般国民から当然のことと受け入れられている」と指摘し、従来の判例と同様に合憲と判断した。
 問題の漫画は性器や性交場面などを描写した成人向け単行本「蜜室」。弁護側は「写真やビデオほど刺激的でなく、インターネットで過激な作品があふれており、違法性はない」と無罪主張していた。
 「わいせつ」について、最高裁は57年、小説「チャタレー夫人の恋人」をめぐり、社****(1)いたずらに性欲を興奮・刺激する(2)普通人の正常な性的羞恥(しゅうち)心を害する(3)善良な性的道義観念に反する――場合との定義を示した。判決はこれを踏まえ、「漫画は、性的刺激を緩和することも強くすることも可能な表現手段。本件は、修正も弱く、写真よりも読者に与える刺激の程度は大きい」と述べた。社会状況について「性表現の氾濫と過激化はインターネットの普及で強まっているが、わいせつ物を取り締まるべきとの社会的合意は確固としてある」と指摘した。
 判決によると、*被告は02年4月、同社****(44)と***(35)=ともに罰金50万円が確定=と共謀、**(1冊920円)約2万冊を16店に卸した。144ページのうち3分の2が性描写で18歳未満は購入できない。【渡辺暖】
 
■漫画本を「わいせつ物」認定、***社長に有罪判決
[読売](2004年1月13日)
 わいせつコミック約2万冊を出版・販売したとして、わいせつ図画販売の罪に問われた出版社「松文館」(東京都豊島区)の社長****(54)の判決が13日、東京地裁であった。
 中谷雄二郎裁判長は「価値観が多様化した今日でも、このような漫画本を許容する社会通念は形成されていない」と述べ、懲役1年、執行猶予3年(求刑・懲役1年)を言い渡した。*被告は同日、判決を不服として、東京高裁に控訴した。*** *** 被告側によると、公刊された漫画本が「わいせつ物」に当たるかが問われた初の司法判断。出版社の責任者に有罪判決が出されたことで、業界の自主規制などにも影響を与えそうだ。
 判決によると、*被告は一昨年4月、都内などの販売業者16社に、コミック本「蜜室」を約2万冊販売した。
 判決はまず、過去の最高裁判例と同様に「わいせつ物の規制には十分な合理的根拠があり、表現の自由を定めた憲法にも違反しない」と判断。「作品の中心はあくまで性描写で、芸術的・思想的な要素はほとんど存在しない」と指摘した。漫画という表現手法についても、「やり方次第では性的刺激を緩和することも可能だが、今回は修正の程度が弱い」として、「蜜室」がわいせつ物に該当すると認定した。
 また、被告側が「18歳未満への販売を防止する業界の自主ルールに従っていた」と主張した点については、問題の漫画本はわいせつ図画であって、「青少年に対する有害図書」として摘発されたケースではないと指摘し、有利な情状として重視できないとした。*** *** 被告側は公判で、「漫画による性的刺激は実写に比べて格段に劣る」などと、無罪を主張していた。
* *被告は判決後、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、「誠に不当な判決。手で描いたものが『わいせつ物』とされれば、だれも何も描かなくなる」と判決を批判した。


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