[京都](2004年1月30日)
京都工芸繊維大は29日、女子学生に性的いやがらせ(セクシュアルハラスメント)行為をしたとして、工芸学部の男性教授を同日付で懲戒免職処分にした、と発表した。
大学の説明によると、教授は1999年1月、卒業研究の指導をしていた女子学生に、学外で「悪質なセクハラ行為を働いた」という。被害者が大学の相談窓口に申し立て、2000年1月から学内の懲戒審査委員会などが調査した結果、セクハラの事実が認められたため処分を決めた。調査期間中、大学は教授を授業や学生の指導からはずし、研究に専念させていた。
記者会見した平山鋭副学長は「教授がセクハラを否定したため、被害者と教授の双方から事情を聴取するのに時間がかかった。教授の名前など詳細は、被害者のプライバシーと加害者の人権、名誉に配慮するため話せない」と説明した。
また、木村光佑学長は「大学人にあるまじき行為で極めて遺憾。被害者と社会に深くおわびする」とのコメントを発表した。
工繊大では2000年に、助教授が児童買春禁止法違反の疑いで逮捕され懲戒免職処分になったほか、教授が女子学生へのセクハラで減給処分になるなど、計3件の懲戒処分があった。