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支援 : 性暴力被害 ケアの拠点をもっと (2014.05.13)

日時: 2014-05-13  表示:3553回

2014年5月13日 東京新聞

 性暴力被害へのケアは緊急の課題だ。医療や警察への通報、生活相談まで総合的に支える救援拠点を広げなくては。民間に任せきりとせず、治療検査や人材養成なども公費助成を充実させるべきだ。

 レイプや強制わいせつなど性被害はいつ起きるか分からない。大阪府の阪南中央病院の中に二〇一〇年、日本で初めて開かれた「性暴力救援センター・大阪」(略称SACHICO)は、二十四時間体制で相談を受け、医師とカウンセラーが連携している。

 特徴は、すべての支援を同じ場所で受けられる「ワンストップ」にある。医師は感染症の検査をしたり緊急避妊薬を処方し、加害者の精液などの証拠も採取する。警察に連絡し、警察官に来てもらうこともできる。弁護士の紹介や心理カウンセリング、引っ越し支援などは被害者の希望を尊重しながら行われる。

 傷ついた者が警察へ、病院へと何カ所も回らなくていい。支援員や医師は女性ばかり。それは、被害者の多くが望んだ支援の形だ。男性のいる場では体験がよみがえり、心ない言動でさらに傷つけられることもある。国の調査では、警察に届けられた性犯罪の割合は一割強しかない。訴えられないままの被害の方が圧倒的に多い。

 SACHICOには、四年間に一万七千件を超える電話相談があった。レイプや強制わいせつの被害が四百六十六人に上り、未成年者は二百六十六人。電話相談は毎月五百〜六百件もある。

 性虐待の被害は未成年者が多い。父親など身内が加害者であるため、実態が犯罪でありながら、申告されず処罰もない。児童相談所を介して診察を受けた子どもも被害の一部でしかない。

 国連は女性二十万人に一カ所の割合でレイプ被害に対応するセンターの設置を求める。米国では、千百カ所ものセンターが連邦政府などの補助金で運営されている。

 日本でもやっと一二年、都道府県に少なくとも一カ所の救援センターを設置する方針が示された。愛知、東京、北海道、神戸、福井など十数カ所に開かれているが、民間病院が中心だ。運営費を寄付に頼り、多くは支援員の人件費も出せていない。産婦人科医が足りず、開設のめどが立たない地域もある。国は治療や検査の費用を負担し、公立病院内へのセンター設置を進めるべきだ。

 人の尊厳を深く傷つける性暴力は被害者を長く苦しめる。社会で関心を向け、ケアを支えたい。


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