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その他 : 性暴力を問う 第2部 病巣<3>ゲームや漫画、あふれる情報 (2010.04.15)

日時: 2010-12-05  表示:3180回

規制か、表現の自由か

 ある日本製のパソコン用アダルトゲームが昨年5月、海外から強い非難を浴びた。

 「レイプレイ」。男性キャラクターを操作し、少女やその母親を監禁して強姦(ごうかん)を繰り返す内容。インターネット販売で海外にも流通、国際人権団体から抗議を受けた。「日本政府はレイプを奨励するようなゲームを放置するのか」

 ゲームや漫画、アニメの性描写は、局部の露出など刑法違反のわいせつ物を除けば、18歳未満への販売規制が各自治体の条例にあるだけだ。

 批判を受け、メーカーは販売を中止。自主審査を行う業界団体は、性暴力を扱うゲームの製造禁止を決めた。

 「架空の世界なのに、なぜたたかれるのか」と、兵庫県のゲーム機販売店員の男性(32)。趣味で買ったアダルトゲームは約300本。「もっと残虐なものもある。影響を受ける人がいるかもしれないけど、それは本人の問題では」

 「解釈の仕方次第で、表現の封じ込めが可能になる」「世界から注目される日本の漫画に元気がなくなる」

 3月15日、漫画家の永井豪さんや里中満智子さんらが記者会見し、漫画やゲームなどへの規制を強める東京都青少年健全育成条例改正案に対し、反対を表明した。

 改正案は、18歳未満と判断される登場人物の性行為のうち、強姦など反社会的な行為を肯定的に描いた作品について、18歳未満への販売を禁じる――などとする。

 2007年の内閣府の世論調査では、架空の子どもの性行為を描いた漫画の規制に、賛意を示した人が86%に達した。中高生から性の相談を受ける東京の産婦人科医、赤枝恒雄さん(66)は規制に賛成の立場だ。「実写よりリアリティーがあるくらい。おぞましい描写を中高生が平気で読み、まねている。表現の自由というより、道徳の問題だ」

 一方、出版業界の反発は大きく、「検閲や弾圧につながる」「表現の規制強化だ」などと反対声明が相次いだ。

 都議会は「議論不足」として、条例案の採決を見送った。

 社会にあふれる性暴力の情報。娯楽の対象となっているのは「仮想」や「架空」だけとは限らない。

 03〜04年、アダルトビデオの撮影現場で、4人の女優が承諾なく多数の男に強姦され、水中に顔を沈められるなど激しい暴行を受けた。制作会社の経営者が強姦致傷罪などで懲役18年となるなど、11人の有罪判決が確定した。

 しかし、その犯罪行為を撮影した映像そのものに法規制はかからない。AV商品化されたシリーズは、現在も中古品店などで流通している。

 ネット上では、この事件を含め、性犯罪の裁判を露骨に再現した傍聴記が多数掲載され、半永久的に閲覧出来る状態になっている。

 ある強姦事件の被害女性は語る。「被害者の心境を思えば、普通の神経ではできないこと。表現の自由が取り違えられているのでは。性暴力を扱ったものが『楽しまれている』社会に、疑問や居心地の悪さを感じます」
(2010年4月15日 読売新聞)


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