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その他 : 性暴力 癒えぬ傷 【下】勇気を持って相談を (2010.09.24)

日時: 2010-12-05  表示:3343回

 「女性であれば誰でも良かった」「イライラ感が抑えきれなくなり女性を襲った」――。今年1月の裁判員裁判。3件の性犯罪事件を起こし、強姦(ごうかん)致傷罪などに問われた男性被告(27)の供述調書が次々と法廷内で読み上げられると、裁判員らは顔をしかめた。

 被告は欲求を抑えきれなくなると、深夜に車で暴行する女性を物色。女性を見つけると後をつけ、言葉で脅して暴行するという犯行を繰り返していた。卑劣きわまりない手口に、公判後の記者会見で、ある男性裁判員は「人権侵害甚だしい。許されるべきでない」と怒りをあらわにした。

(写真キャプション)
今月2日、無修正のわいせつDVDを販売目的で所持したとして男2人が逮捕され、約1000枚が押収された。過激なわいせつ映像の感覚で性犯罪を起こすケースも多い(前橋東署提供)

 無差別に狙われた女性たち。この事件から、どんな女性でも性犯罪の危険と隣り合わせにいることが分かる。

 県警被害者支援室は、被害に遭わないために、ポイントを挙げる。

 ■性犯罪被害を防ぐポイント

・夜道で携帯電話に気を取られない

 不審者の接近に気付かず危険。特に暗い道では、周囲に気を配る意識を持たなければならない。

・蒸し暑い夜の戸締まり

 アパートの2階でも網戸の状態で寝ていると、窓から侵入されて性犯罪被害に遭うケースがある。

・ハガキ類は裁断して捨てる

 そのままゴミに出すと、住所や名前、女性の1人暮らしが分かってしまう場合がある

 はびこる性犯罪に対し県警は、相談ダイヤルを常時設けており、臨床心理士の資格を持った女性職員への相談もできる。被害に遭った場合は、調書を取る警察官の性別を選ぶことができたり、今年から性感染症の検査料や中絶費用を全額負担したりするなど支援が充実してきた。同室は「1人で悩まずに相談してほしい」としている。

 しかし多くの支援者などは、「性被害を隠す女性は多い」と口をそろえる。物を取られて乱暴されても、警察や家族には強盗被害だけを訴え、暴行の被害については伝えない女性は多い。自分に負い目を感じ、自分を追いつめることもある。

 被害者の心のケアには、被害者同士が悩みを共有して支え合う「自助グループ」が有効とされるが、ある性犯罪被害者は「自助グループは作りにくい」と打ち明ける。

 性犯罪被害者の場合、悩みを話し合うミーティング中に被害時の記憶が強烈によみがえる「フラッシュバック」が起きたり、突然泣き出してしまったりして成り立たないこともあるという。信頼できる機関に相談を寄せることが、「うみを出すには一番」と話す。

 性暴力の傷はよく次のように例えられる。

 「くしゃくしゃに丸められた紙のしわは、いくら元に戻そうと伸ばしたり引っ張ったりしても、1度ついた以上、完全に消えることはない」

 県女性相談センターの職員は、「日本には昔、女郎さんなどがいて、女性はおもちゃになってもいいという風潮があった。でも今は少しずつ被害を訴えやすい環境になってきている」と指摘する。

 徐々に県内も性犯罪被害者への支援の手が広がっている。少しでもしわをのばすために、まずは勇気を持って相談。傷ついた女性を責める人は誰もいない。

 (この連載は波多江一郎が担当しました)

 ■性暴力やDVの主な相談窓口

◇県警性犯罪相談(027・224・4356)=24時間対応

◇県女性相談センター(027・224・4480)=月〜金は午前9時〜午後8時、土日祝日は午後1時〜5時

◇NPO法人「被害者支援センターすてっぷぐんま」(027・243・9991)=月〜金の午前10時〜午後3時

◇NPO法人「きりゅう女性支援グループいぶき」(0277・43・6068)=火、金の午前10時〜正午

◇NPO法人「ひこばえ」(027・268・5606)
(2010年9月24日 読売新聞)


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