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国際 : 「小姐」は現代の従軍慰安婦か(07.12.20)

日時: 2007-12-21  表示:6889回

2007年12月20日14時58分配信 オーマイニュース

 2003年に大阪の会社員100人以上が中国で集団買春し、摘発された事件は、日本でも大きく報じられたので記憶している方も多いと思う。この事件以降、この種の報道は少ないようだが、実は日本人が買春などを理由に国外追放される事件は、今も中国各地で連日のように起こっている。また、若い中国人女性を愛人として囲うことが、日本人駐在員の間で広く行われていることも、日本ではあまり知られていないようだ。

 中国が「世界の工場」と呼ばれるようになって、すでに久しい。進出した日系企業はすでに2万社に達し、10万人以上の日本人企業戦士が中国にいるようだ。この10万人という数字には単身で1カ月?3カ月滞在する長期出張者も含んでいる。また、中国が日本から近いことから、アメリカやヨーロッパ駐在と比べて単身赴任者の比率がはるかに高い。

 その日本人男性単身者や日本からの出張者たちをターゲットにしているのが、中国の日式KTVというクラブである。こういうクラブは特に上海や広東省に多いが、私の住んでいる北京の例で言うと、数十人から100人以上の小姐(シャオジェ、若い女性のことで大体は20歳?23歳ぐらい)を抱える日本式クラブが15軒ほどある。

 クラブの中には、小姐の「お持ち帰り」、つまり、客が店から女性をホテルや家へ連れて帰ることを主な業務としている所もある。もちろん、このチップは別だてで、一部が店の収入となり、大半は小姐の収入となる。クラブの料金は中国としては高い。

 だから、客は小姐となじみになると、直接、取引を始める。携帯電話番号を教えてもらい、店を通さずに1回いくらという取り決めをするわけだ。さらに進むと月ぎめ契約や、長期の愛人契約ということになる。上海ではこういう店が数百軒もあると言われており、値段も北京よりさらに高いようだ。

 中国では、もちろん売買春は違法だ。北京でも始終、公安がこういうクラブやマッサージ店などの手入れをするが、その場でわいせつな行為をしていなければ店も客も摘発はできない。一方、客の側も自宅やホテルへ「お持ち帰り」をしたほうが、公安の手入れを受ける可能性が減る。また、愛人にして同居でもしてしまえば、清掃作業員として雇っているなど、何とでも言い訳の手だてはあるという。

■日本人のなまの声を伝える掲示板

 中国駐在の日本人男性たちがこの類の情報交換に使っているインターネットの掲示板がある。Livedoor社が運営するレンタル掲示板を使用している「チャイナステーションX」というサイトがそれだ。ここに書き込まれた日本人男性の本音を抜き書きしながら、愛人を囲うことが、ごく一般的になっている現在の中国駐在日本企業戦士たちと、異国で彼らを慰める「従軍慰安婦」の状況を垣間(かいま)見てみよう。

 これらはいずれも2007年に書き込まれたものである。引用は著作権をクリアするためと、極端な差別用語を避けるために表現に手を入れてあるが、内容は変えないでお伝えする。まず、中国人の小姐について日本人男性はどう見ているのかという点から。

 「小姐は安いし、こんなことは生理現象なのだから、ちょっとトイレに行くのと同じ感覚です。相手もそれが仕事ではないか」

 「クラブにいる小姐が公衆便所かどうかなどと、あたりまえの議論することは意味がない。」

 「ほとんどの小姐は親には秘密でKTVで働いている。彼女らは学力、知識が皆無のくせにお金がほしい。公衆便所のような小姐には貞操、勤労、良心、人生設計などの意識はない。楽をしてカネを稼ぎたいだけだ」

 なぜ、日本の企業戦士はこんな悪口を言いながら小姐にはまってしまうのだろうか。それに答えたものをいくつか抜き出して見る。

 「曰本ではつまらないオジサンでも、中国の現地法人へ来れば数百人の部下を**社長となり、気分は王様。ちょっとお金を使えば、日本では鼻にもかけてくれないような美女とやり放題。世にも奇妙な物語だと思う」

 「何が良いかといって、やはり小姐の体でしょう。中国に来た当初は、日本のほうが栄養あるもの食べているから、中国の小姐のほうが乳が大きいとは思わなかった。しかし、実際、全体的に大きいし張りがある。理性があっても吹っ飛ぶね」

 「日本ではありえない若くメチャ美人と疑似恋愛が楽しめ、おもしろいSEXも体験できる。美人と、こちらが主導権のある3人プレイとか普通は絶対にできないからな。小姐大好き」

■なぜ、中国人を愛人に囲うのか

 彼らの書き込みを総合すると、愛人手当ては毎月2千元(3万円)から5千元(7万5千円)の間らしい。中国の大卒初任給が大体3千元(4万5千円)、田舎から出てきたばかりの学歴のない子が北京でもらえる給料は800元(1万2千円)程度だ。中国と日本との物価、特に人件費の違いが、普通のサラリーマンでも愛人を囲える理由のようだ。

 「私の場合は小姐を私専用にしました。月に4千元(6万円)彼女にあげて一緒に生活しています。2人の衣食住、すべて込みで6千元(9万円)で済んでいます」

 「日本料理屋の美形19歳。料理店での給与が手取りで月800元(1万2千円)と言うので2千元(3万円)で囲うことで商談成立した」

 「今の同居人は、KTVで電話番号を聞いて、翌日電話。誘ったら来てくれた。最初の3カ月は調教に苦労したけど、今は最高ですよ。美系でスタイル抜群の上に好色だからたまりません」

 「2006年末から、小姐1人と付き合い始め、2007年8月からは1人追加、10月からさらに1人追加し、今は三人三様を楽しんでいます。これ以上増えると体力が持たないので、人数を減らしたらその分を補充する形で来年も頑張るぞ」

 「30?40歳台単身赴任駐在員の約半分が特定のセックスフレンドがいる。その半分は同居しているか、アパートを借りて通っている。相手はほとんどがカラオケ小姐。出張者は1回きりの遊びだが、駐在者はのめりこむからリスクが高い」

■横領まがいの事件も

 しかし、ほとんどが妻帯者であるこれらの日本人男性の周辺が穏やかであるわけがない。これに伴ってお金や離婚などさまざまな問題が出てきているようだ。

 「KTVと共謀して、出張者には偽領収書を渡し、本物は駐在員自身が受け取って精算し、その金を小姐への贈り物に使う。つまり、会社の経費で車や高級品を買い与えている人間が増えた」

 「あとは使い込んだ60万円の会社のカネの穴埋めだが、そう言いつつ、また懲りずに小姐を囲ってしまった。2008年はこの悪癖を直す年にしたい」

 「小姐が原因で離婚するなら、最低限の自分の生活費以外はすべて奥さんと子供に渡すべきだろう。お金で解決できる傷ではないが、すべて家族に渡すべきだし、奥さんはもらう権利がある」

 日本企業は対策を考えているようだし、危機感をつのらせるまじめな社員もいる。ただ、それは自己防衛のためであって、日本人が中国でこのような行状であること自体を問題視する気持ちはないように見受ける。

 引き締め令の要点は以下のとおり。

(1)業務時間外でも社会的に不適切とみなされる遊興場に出入りしないこと
(2)遊興の場所の内外を問わず当該国の法令に反する行為をしないこと
(3)法令違反かどうかにかかわらず、社員として自覚を持ち私生活を自己管理すること
(4)業務外であっても、この通達を守らず、自らの行いで会社に有形無形の損害を与えた場合には内規に従って処罰される

 そして、この文書はなぜか社内秘扱いだ。引き締め令に関して、以下のようなコメントもある。

 「満足な社員教育もせずに海外へ送り出すからこんなことになるんだろう。問題が表面化してからカラオケ禁止令では恥ずかしい限りだ。しかし、禁止令も出さず野放し状態の会社よりは若干はマシかもしれないが」

 「カラオケ禁止くらいでは生ぬるい。徹底的に駐在員、出張者の行動を調べ上げるくらいの対応をしなければ会社が滅びるぞ」

■小姐を見下す日本人男性たち

 日本に帰任しても一度覚えた味は忘れられないらしい。

 「中国から帰任したオヤジ。『向こうで女を囲ってた』とか、『月何万元消費した』とか、『あの小姐は最高だった』などと事あるごとに話す。仕事中も中国の小姐あてにメール。でも、帰任後半年で辞表を出した。本人はもう一度中国へ行くつもりらしい」

 私が一番心が痛み、腹が立つのは、日本人男性が中国人小姐を見下す姿勢だ。小姐をほとんど動物並みにしか見ていないことが、書き込まれている言葉の端々から伝わってくる。日本に帰ってからの彼らが日本人女性に対し、同様の姿勢でいるとは思えない。

 中国で小姐を囲う行為をしているのが日本人だけではないことは言うまでもない。韓国人も、香港・台湾の人も、そしてお金のある中国人自身もやっている。中国で汚職容疑で取り調べを受けた官僚の95%には愛人がおり、うち幹部クラスの60%以上が生活の面倒を見ていたという調査結果も発表されている。

 一番の問題解決法は、中国経済が発展して、愛人を囲う「人件費」が値上がりすることだと思うが、その時、本当に日本人男性が小姐を見下す姿勢が変わっているだろうか。また日本人男性が見下しているのは小姐たちだけなのだろうか。


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