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その他 : 社説:ネット中傷有罪 「無責任さ」への警鐘だ(2010.3.19)

日時: 2010-03-26  表示:4322回

 インターネットの掲載だからといって、閲覧者が信頼性の低い情報として受け取るとは限らない??。

 自分のホームページ上で、ラーメンチェーンの会社について「カルト団体が母体」などと中傷する文章を掲載し名誉棄損罪に問われた男性に対し、最高裁がそう指摘した。罰金30万円の有罪判決が確定する。ネットでも名誉棄損罪の成立要件は緩やかにならないと初めて判断した。

 匿名での書き込みが可能なインターネット上に、個人の名誉やプライバシー、時に人権を侵害する表現行為があふれることを踏まえると、妥当な結論ではないか。

 法務省がネット上の人権侵犯事件として救済手続きを開始した件数は08年で500件を超えた。04年の2.5倍に上る。中傷されたとして警察に寄せられる相談も08年で1万1000件を超える。潜在的な被害者が多いことを示す。

 名誉棄損が問われないのはどういう場合か。公共の利害にかかわる内容について、公益を図る目的で、真実または真実と信じる相当の理由があって報道した場合が当たる。これが判例上の考え方だ。

 1審の東京地裁判決は、ネットの情報の信頼性が低いことや、利用者は反論も可能だとして男性を無罪とした。新聞・テレビの報道より緩い「ものさし」を当てはめたものだ。

 今回の最高裁決定は「ネット情報は不特定多数の利用者が瞬時に閲覧可能で、被害は深刻になり得る。反論によって名誉回復が図られる保証もない」として、ネットに限り基準を変えるべきではないとした。

 一方的な立場の主張を裏付けなく垂れ流したり、当事者への事実確認を全くせずにプライバシーに踏み込んだ書き込みをすれば、罪に問われる場合もある。そのことをネットユーザーは心すべきである。

 本来、ネットに限らず、無責任で行き過ぎた表現行為は許されない。教育現場では、ネット犯罪に巻き込まれたり、ネット上のいじめをしないように講師を招いて教える取り組みが進む。ブログなどでの情報発信が広まる中、表現する責任も伴うことを今後は教えてほしい。

 プロバイダー(接続業者)責任制限法に基づき、権利が侵害された被害者は、事業者に削除要請や情報発信者の開示を要求できる。だが、応じるかの判断は業者に委ねられる。

 児童ポルノや薬物犯罪に絡む違法情報が野放しになっている現状を受け、警察庁は削除要請を無視するサイト管理者らの刑事責任追及を積極的に進めるという。名誉棄損も含め悪質なケースは当然だろう。

 健全なネット社会のあり方を皆で模索していきたい。

毎日新聞 2010年3月19日 2時46分


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