[毎日](2004年1月24日)
県警捜査1課は、昨年の県内の性犯罪の発生状況をまとめた。阪神間で強制わいせつ事件が大幅に減少し、増加傾向にあった性犯罪の認知件数は6年ぶりに減少した。被害者の約6割は未成年者で、12歳以下を狙った事件が増える傾向にある。同課は「不審者を見かけたら迷わず110番を」と呼びかけている。
まとめによると、強かん事件と強制わいせつ事件を合わせた性犯罪の認知件数は450件(前年比45件減)。街頭犯罪対策室が制服警察官の巡回を強化した効果で、阪神ブロックでの強制わいせつ事件の認知件数が99件(同26件減)と大幅に減少。約8割を占める強制わいせつ事件の増加傾向に歯止めをかけた。
一方、被害者の約6割が未成年者だった。うち約4割は12歳以下で、認知件数も前年より2割増の101件だった。外で遊ぶ幼稚園児や小中学生に「靴のひもがほどけている」などと近づき、人気のない空き地などでわいせつ行為に及ぶ事例が約40件あったという。
この他、深夜の一人歩きの女性を車に押し込んで暴行したり、ワンルームマンションにピッキングなどの手口で侵入して暴行するなど悪質な事例が絶えないという。
同課は「夜間の一人歩きを避け、防犯ブザーを持ち歩くなど注意してほしい」と呼びかけている。相談は「性犯罪被害110番」(078・351・0110)。相談時間は午前9時?午後5時。必ず女性警察官が応対する。 【隅俊之】