[東奥日報](2004年1月25日)
「女性と子どもの人権を考えるフォーラム」が24日、青森市の青森国際ホテルで開かれた。女性と児童の人権を暴力の面からとらえた議論に保健・福祉関係者や市民約100人が耳を傾け、DV(ドメスティックバイオレンス)と児童虐待の防止策について考えた。
DV問題の研究をしている精神科医・竹下小夜子さん(沖縄県)と、児童虐待に詳しい県立保健大助教授の益田早苗さんが講師を、鳴海明敏・県女性相談所次長がコーディネーターを務めた。
2人の講師は、DVと児童虐待について、歴史的経緯や防止法の意義、暴力により受ける影響、医療機関と連携する際のポイントなどを説明。本県の児童虐待事例を調べている益田さんは「被虐待児童は不登校、欠席、遅刻が多いなどの多彩なサインを出している」として「気になるケースには声をかけていくよう提案したい」と述べた。
竹下さんは「本人の気持ちを正面から受け止める人がいれば救われることも多い。皆さん自身が、そういうかけがえのない心の支えになる可能性があるという意識で、活動することが大切では」と述べた。