携帯電話を使った出会い系サイトで知り合った庄内地方の女子高校生(15)2人に対し買春したとして、酒田署は6日、鶴岡市立鶴岡第一中学校の講師、O容疑者(26)=同市西新斎町=を児童買春禁止法違反の疑いで逮捕した。
調べでは、O容疑者は昨年11月初旬、2人が18歳未満と知りながら、酒田市内のホテルの一室で買春し、事前の約束通り現金を支払った疑い。
昨年11月24日に2人に対する児童買春禁止法違反容疑で、塗装工の男4人を逮捕した事件の捜査から判明した。O容疑者は、大筋で容疑を認めているという。2人は同じ高校に通学している。
O容疑者は新潟県朝日村出身で、01年3月に山形大教育学部卒業。同年6月から02年3月まで平田町立飛鳥中、同年4月から03年3月まで鶴岡市立鶴岡第四中で、ともに講師として勤務し、同年4月から同市立鶴岡第一中の常勤講師として勤務していた。同校では1年生のクラスを担任し、国語を教える一方、男子バスケットボール部の副顧問をしていた。
同校の石名坂績(いしなざかいさお)校長は「(O講師は)これまで生徒とのトラブルもなく、本採用の教諭以上に一生懸命やっていただけに、とても驚いている。しかし、教育への信頼を裏切るこのような行為は許されるものではなく、監督責任を痛感している。二度とこのようなことが起きないよう、職員への指導をさらに徹底し、生徒、保護者らの信頼回復に頑張りたい」と語った。同校は8日の始業式で生徒に事実を伝え、同日以降に保護者らに報告するという。
また、鶴岡市教委の本間重二教育長は「このような事件での逮捕者は(鶴岡市では)初めてだ。非常にショックであり、強い憤りを覚えている。常々、職員には自覚を持つよう求めてきたが、このようなことが起きてしまい、深くおわび申し上げる」と陳謝した。同市教委は、7日午前9時から同市役所で緊急の臨時校長会を開き、綱紀粛正について話し合う。
講師は学校教育法28条などに規定され、教諭や助教諭に準ずる、授業も行うことが出来る。【山根真紀、長南里香】